2019年のサバゲー事情 所感「危機感」

フィールド

ブームは沈静化

2019年はある程度, プレイヤー数やフィールド事情も落ち着いた。ブームは去り, 現在はサバゲーに楽しさを見出せたファンだけが続けているように思う。ブームの功績は, プレイヤー母数を増やしたことに他ならないが今後, プレイヤー個人の生活変化や高齢化, 若者の人口減少である程度まで減少していくだろう。

またフィールドにおいても, 本来のサバゲーやフィールドそのもの, 的確な運営や企画などソフト面に力を入れない(入れ方がわからない)フィールドは, いくら設備が良くても廃れてしまう。ゲームそのものというメインディッシュを欠かすことはできない。

当GUN道場は, 現在メディアとして殆ど活動していないが, フィールド一覧の更新だけは小まめに行っている。
ひとつメディア界隈で気になったのは, 殆ど地域的偏向でしかない「人気フィールド投票」が面白くない点である。フィールドそのもの・運営進行・アクセスなど付随する情報にも投票できなければ, 何の役にも立たない。
もしGUN道場でやるなら, 遠くても行けなくても「一度は行ってみたいフィールド」投票である。それならば地域的偏向はなくなり, フィールド側も参考になるのではないだろうか。

2019年のサバゲー界事情

1. サバゲー中に撃たれたという文句が増えた

 気に入らない撃たれ方をすると, 文句を言う人が増えた。相手に撃ち方のマナーを求める前に, 自分で考えて撃たれないようにしてほしい。
 不用意に敵陣へ近づかない, 相手の狩場に1人でノコノコ入らない, 究極はゲームに出場しないこと, あるいはサバゲーから手を引く事である。
 運営に苦情を言っている人の後ろで, 相手は高笑いしている。それが現実である。
 運営側も苦情を真に受けて, 撃つ自由を奪っていくとサバゲーではなくなってしまう。

 文句の一例としてオーバーキルがある。
 勘違いしている人も多いが, ヒット者(死人)は存在をアピールするのではなく, その場からすぐに退避するのが最大のマナーである。
 間違って撃たれようが文句を言う口はない。当たった後は, ヒットコール&ジェスチャー&エスケープ が必須である。

2. サバゲーは自由すぎてもダメだった

 色々な面白アイデアを出した結果、もはやサバゲーではない何かになり、迷走していることも多い。
 サバゲーは自己表現の場などではなくエアガンの撃ち合いであって, 本当のサバゲーに参加したのなら自己表現しているヒマはない。
 また基本であるヒットコール&ジェスチャー&エスケープもままならない現状に危機感を覚えた。

3. エアガンが「銃」から離れて行っている

 照準器を使わない, 使い方を知らない人が増えてしまったようである。本来, 銃はサイトで狙って撃つものではなかっただろうか?
 雑な射撃は, 雑なゲームを生んでしまう。忘れてはならない「銃」の基本として, 地道に説いていく所存である。

4. エアガン取り扱いの基本が甘くなっている

 あまりにも気軽にエアガンを扱う人が増えた。東京マルイも再び提唱しているが,
 ・エアガンは危険なもの (そもそも見た目が危険, 使い方によってケガを負わす威力がある)
 ・エアガンはハダカで持ち歩かない
 ・射撃やゲームで必要な時だけ、照準器で狙って撃つ

 こういった基本をもう一度見直して教えていかなければ, 新たな問題が起きるだろう。
 エアガンに関して悪いニュースが多い年でもあった。この深い趣味を守るために, あらためて基本に立ち返りたい。

まとめ「サバゲーの不進化, 環境の大進化」

このコラムに挙げた内容は、実はサバゲー創成期の40年前から存在する問題でもある。気に入らない事など人間にはいくらでもあるし, ルールやマナーをどれだけ説き続けても, 聞いていない人,守らない人は必ずいる。しかし運営主催者は淡々と, 伝える工夫をしながら説き続けるしかない。
昔と比べて, 大きく変わったことがあるとすれば環境の進化, つまり情報やフィールドの「インフラ整備」であろう。当GUN道場は, それらを活用してサバゲーの楽しみ方を啓蒙し続ける場所に他ならない。

・フィールドやゲーム会の数が圧倒的に増えた今, 正しいルールを発信できる砦は多く残されている。
 それぞれのフィールドがもつルールは違うが, フィールドにとって正であり, 必ず理由がある。
 フィールドレギュは事前確認が必須。初参加時はもちろん, 行き慣れた頃に再度かみ砕いて確認してほしい。

・SNSは”誰でも””間違っていても”発信出来るため, 惑わされて迷走してしまう初心者も多い。
 Googleをはじめ本当かどうか分からない情報を鵜呑みにせず, 是非フィールドに出向いて, 自分の五感で経験してみてほしい。

・不寛容な時代, 人を許し続けることが出来るかどうか。サバゲーは, イメージに没入して緊迫した戦闘感を楽しめる反面, 知らないヤツに痛い目にあわされるというバカげた側面がある。モラルの無い(ように見える)他人と, ついカチンときてしまった自分を許せなければ, 楽しく遊ぶことなどできないのである。