2025.9 マルシン アナコンダ 6インチ HW 感動の50m狙撃チューン

コルト アナコンダ

マルシン コルト アナコンダ 2024バージョン…前回は4インチ ステンレスだったが、今回は6インチ ヘビーウエイトをテスト。
結論としては、6インチは4インチよりも初速が10m/sほど上がることで、チューニングにより安定した50m射程・命中性を得られることが確認できた。
工具なしのHOP調整はとても便利で、Xカートリッジによるリロードはタナカと異なる方向性でリボルバー射撃を楽しむことができて、とても面白い。

▼ 元は6インチもホーググリップだったが、クラシカルな旧グリップに変更。ホーグは握りやすくコントローラブルなので市街戦などのタクティカル向け、オーバーサイズはオールドな見た目と普遍的使いやすさ、安心感といった所の選定。

ちなみにホーグTYPEは旧フレームには取りつかない。2022版からタンクやフレーム形状がホーグTYPE用に変わっているためだ。

▼ 参考として50m狙撃チューン済みのタナカ M29PC V-COMPを同時テスト、弾道はほぼ同等。アナコンダがそんなポテンシャルを持っていたとは心底驚いた。
アナコンダは後述のコルト磨きのおかげでトリガープルの固さやクセが減って、非常に撃ちやすくなった。

チューニング内容
まず、バレルにただ1点の重要なチューニングは実施するとして、6インチ版はメカ部分に「コルト磨き」を追加した。
これは、内部パーツを徹底的に磨いて、シルキー(滑らか)なトリガープルを得るファインチューンで、昔の実銃パイソンにも施されていたような話だった気がする。
コルトリボルバーは摺動するパーツが多いため磨きがいがあるというか、わざわざ手を入れることでフィーリングが確かに向上するのが結構気に入っている。
この結果、タナカ コルトには及ばないが、マルシンらしからぬ滑らかな作動になり、かなり扱いやすくなった。実はマルシン・メカに磨きを施すのは初めてだ。昔は固いトリガーをとにかく動かして滑らかにしたものだった。

さて6インチで性能的に大きく違ってくるのは初速であり、それが長射程で有効に働くのは言うまでもない。
4インチが66m/s程度なら6インチは75m/s程(0.2g-27℃)となり、案の定50mまで飛ばしやすくなる。0.25g弾で50m-A3の的に2発連続で当てることもできて驚いた。6インチは完全に「定例会スペック」だと思う。

ガスリボルバーの弱点は「不安定なガス圧」
リボルバーのガスタンクはその特殊な形状により、容量と気化室が小さいことが永遠の課題である。
この2機種のガスタンクは、各メーカーの中でも一番大きい方だが、どちらも同じ問題点があって「気温が25℃以下に下がってきたり」「ガスの残量しだい」によりガス圧が不安定になってしまう。
これにより射程距離の幅が変動するので、たとえ50m狙撃の最大能力を持っていたとしても、条件により確実性という点で難しくなってくる。
タナカ M29PC V-COMPも、30℃以上のときはバンバン50mに当てたものが、25℃になると同じサイティングでは届かなくなったりするのである。
昨年は SAA.45 ペガサス2が11月には40m/s台まで下がってしまい、そっと冬眠させた覚えがある。
もう少し寒くなったら、マルシンの最終兵器?サンプロCO2外部ソースを試したいと思う。

2024バージョン 新型可変ホップの是非
マルシン アナコンダ2024はレバー式の可変ホップですぐに調整できるもののクリック幅が大きく、低温下でベスト弾道を維持するのは難しい。せっかくバネ押さえHOPで柔軟なクッションを得たのだが…
この点は旧バージョンのほうがイモネジで細かな調整がきくが、旧版はHOPラバーをイモネジ直押しのためクッション性が低い。この点は新旧どちらもベストとは言えず、もどかしいところである。
新型は「調整のしやすさとクッション性」旧型は「シンプルな構造と微細な調整幅」がそれぞれのメリットということになる。

マルシンのリボルバーはもしかして8mm時代から、電動ガンやスナイパーに対抗しうる「定例会スペック」を持ち合わせていたのかもしれない。
ちょっとした加工と磨きで、驚くほどの狙撃銃に化けるので、是非チューニングや定例会チャレンジをして頂ければと思う。
リアルカートを楽しめる点や、冬期に外部ソースを繋げられる点においても、リボルバーフリークには欠かせない一挺かもしれない。

▼ スーパーレッドホークやスーパーブラックホーク、M29やクラシックも、同様のチューニングで定例会スペックになる。可変ホップが標準であることが条件かもしれない。