マルゼン CA870 CQBストックバージョン
コッキングエアーショットガン
スペック
全長:777mm 重量:1620g
装弾数:40発
参考初速:89.4m/s (0.799J)
・オープンドットサイト付属
シンプルにまとまった、ショットガンらしいスタイル
レミントン M870 (ガス・ショットガン) をはじめ、 CA870 エアコキショットガン シリーズ はマルゼンのロングセラー商品のひとつであり、さまざまなバリエーション展開がされている。これは CA870 の フルサイズストック仕様 ドットサイト付 限定バージョン である。パッケージを見ると、コッキング・エアーと書いてあるが、まさかCAが単にその意味だったとは…なんともシンプルなネーミングだ。
さて、この「 CA870 CQBストック 」は何といっても、きれいにまとまったデザインが特長だ。映画などで見慣れた、ショットガンらしい格好で、眺めていても飽きがこない。形状は構えやすく、またある程度のパワーもあって狙撃・連射も可能ときている。ゲームでメインにするには厳しくとも、なぜか持っていって遊びたくなる銃だ。
この CA870 CQBストック バージョンには、レールとドットサイトがパッケージングされていることで、素早い射撃が可能になっている。
だが、いくつか残念な点もある。ひとつは、単発発射しかできないこと。一度コッキングするとコッキングハンドルがロックされるシステムで、数発をローディングすることは出来ない(正確にはロックする手前で止めれば2発まで装填可能)。つまりショットガン=散弾とは少し違っている。すなわち散弾という概念は捨てて考えたほうが良い。
それからスリングスイベルが付属していないこと。サブウェポンとして使うなら、特に欲しいところで、結局スイベルを買ってストックに穴を開けるなどして自作する必要があるため、やや面倒だったりする。あとはホップアップが固定で、効きが弱いこと(以降は可変ホップになっている)。構造は単純ながらも、テンションを強めてもイマイチ弱いので、アングスのホップスプリングなど、手を加えないとなかなか遠距離を飛ばすのは難しいという点がある。
ゲームでの使用感
一度、ゲームに投入してみたが、初速は高いもののノーマル状態で飛距離がガス・ハンドガンに劣る場合があり、圧倒的に不利となってしまった。コッキングガン・オンリーであれば優位かもしれないが、実際はなかなかそんなゲームをする機会もないのではないだろうか?(→しかしこれを覆す活躍をみせた CA870 ソードオフ のレビューもご覧頂きたい)
弾道自体はとても素直だが、ホップシステムは要調整と言えそうだ。固定ホップバージョンでも構造が単純で、カンタンに圧を調整できる点は良い。
室内戦であればノーマルでも充分な有効射程を得られるが、アウトドアに持ち出すと、スナイパーとしてもショットガンとしても今一歩足りない部分があり、帯に短しタスキに長しといったところだ。基本性能は優れているので、逆にその部分をうまくチューンすれば、侮れないゲームウェポンとなりうるのも確かであろう。
それから、標準的な身長の人や腕の短い人が構えると、ストックのエンド(ラバーパッド)が長いせいで、先台までかなり手を伸ばした格好になり、構えながらのコッキングはしにくい。ストックのラバーエンドを切るなどしてチューニングしたいポイントである。ちなみに私はノーマルの黒づくめが気に入らなかったので、写真のように木目調塗装を施している。
CA870 は、弾数ではなくテクニックでゲームプレーをしたいという玄人向けのエアソフトガンといえる。電動ガン、ガスブロほど連射は効かないが、パワーソースが不要で季節を問わず安定しており、シンプルがゆえに故障も無い。あとは、好きなようにカスタマイズして、納得の行く仕様にすれば相当に面白いモデルである。