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Home サバイバルゲーム 戦術を学ぼう ≫ 基本戦術 攻撃と防御

サバイバルゲーム基本戦術

1. 攻撃・防御・射撃方法の基本

サバイバルゲームは、他の多くのスポーツでも見られるように、攻撃と防御という要素がある。ただし、BB弾が30m~40mまで届くエアガンを使って行うため、他のスポーツとはまるで動き方が異なってくる。その攻防のコツを少し紹介しておきたい。なおここで掲載しているのは戦術例のほんの一部であり、実際のサバイバルゲームになると、考えているヒマのない、さまざまな状況が発生する。環境や戦況に応じた対応を身につけて、臨機応変に戦えるようになれば、それだけでも楽しいに違いない。また、くれぐれも安全を第一にケガの無いようにゲームを楽しんでいただきたい。

【防御の基礎 ~潜伏や防御のしかた~】

■バリケードを利用する

サバゲーフィールドでは、多くのバリケード(障壁)が用意されている。それらをうまく使って、確実な防御を行うことは戦闘の基本である。出来るだけ敵に発見されなければ、攻撃を受けないことにつながり、生き延びる、あるいはゲームに勝利できる可能性が高まる。基本的には、バリケードは防御を預ける「ひとつの面」と考え、前方に敵がいることが分かっているなら、姿勢を低くして左右方向を索敵監視したほうが良い。さらに、バリケードにはぴったり張り付いてはいけない。いつでも移動・射撃が出来るよう、ある程度距離を離して立つ(しゃがむ)必要がある。
なおバリケードに隠れたら、壁や障害物の向こうを見るためにピョコピョコ頭を出していては、カンタンに狙撃を食らう可能性が高い。うまい人は同じ動きを予測して撃ってくるのである。モグラ叩きを食らわないためには、視認する際も必ず毎回、違う動きを心がけることだ。

ブッシュ(低木や草)の後ろに隠れた場合

ブッシュの密生度により防御力が異なるが、基本的には弾が貫通してくる可能性がある。迷彩服と掛け合わせれば、視覚的な防衛効果は高いが、移動を行うとブッシュが伴って揺れてしまうため、逆に発見される危険性は高まる。潜むために留まるのか、一時的な中継地点として利用するのか、次の行動を考えながら隠れるのが大切である。

壁や段差、斜面に隠れた場合

オブジェクト自体の防御力は非常に高いが、少し角度を変えて索敵されると発見されやすい、つまり死角が出来やすいバリケードといえる。1箇所に定着するのではなく、複数をうまく利用して、臨機応変に戦うことが必要になる。各フィールドによって防御の程度や効果が全く異なってくるのは当然のことながら、屋外と屋内では、また随分様子が変わってくる。

インドアや市街地フィールドの場合

屋内や市街地型の場合、多くの「壁」によって敵の動きがほとんど見えないため、目の前にいきなり敵が現れる事態が発生する。逆に、敵が射撃してくる様子や、移動する様子もよく見えることも多い。つまりは敵が見えるのが「100%」か「0%」かということになる。前述の「死角」が出来やすいという部分でもあり、それを積極的に利用することも出来る。また、壁に当たった「跳弾」が多く発生する点にも注意したほうが良い。フィールドに慣れてくると、跳弾被害を受けにくい立ち位置というものも分かってくる。

移動のコツ

移動時の姿勢は低いほど、つまり匍匐に近くなるほど被弾面積が少なくなり、弾は当たりにくくなるが、同時に機動力を失ってしまう。最近のサバイバルゲームでは、匍匐が有効なフィールドや機会は少ないかもしれない。
状況に応じて、立って素早く走るのが良いか、中腰や匍匐で隠密に進むのが良いかを選択する必要がある。相手との距離が遠い(30m以上)場合は、自分が止まってさえいなければ、非常に当たりにくくなる。
また、バリケードからバリケードへ移動するような場合は、出来る限り、敵の死角から死角へ移動することを心がけると良い。例えば斜め前方向に移動する場合、斜めに移動するのではなく、次の移動先バリケードのもっている死角にまず最短距離で横移動してから前進することで、敵に身をさらす時間を短縮できる。もちろん、状況によって匍匐や中腰移動などもうまく活用する。

【攻撃の基礎 ~索敵のコツから射撃方法まで~】

■索敵のしかた

サバゲーで非常に重要な動作となるのが「索敵」である。自分から敵が見えていない状態では、ヒットされる可能性は非常に高い。そして、敵を探し出すには、少しコツがある。最初のうちは慣れないかもしれないが、何度か実戦を繰り返していくと、少しずつコツが分かるようになるだろう。ここでは、索敵の難易度が高いと思われる「屋外の森林フィールド」を例にあげたが、インドアや市街地、砂漠型のフィールドなら、索敵自体にこれほどのコツは要らない。市街地型は、いかに死角を利用して敵の索敵を逃れ、サイドやバックを取るかといった戦術に集中しなければならない。

広い範囲をぼやかして見る

自然の中で隠れている敵を探そうとする場合には、ある一点を凝視すると、草木の微妙な動きに気を取られてしまい、探すべき敵を発見しにくくなってしまう。基本的には、常にある程度広い範囲をボヤっと見ておき、目線をゆっくり動かす。そうすると、人影や草木の揺れなどの動きを発見しやすい。普段の生活でいうと、車を運転する時のような見方といえるだろうか。
なお、アンブッシュして全く動かないでいる敵を探し出すのは、当然ながら困難である。

頭を動かさないで見る

頭を左右に向けたりするのは、発見されやすい動きといえる。自然の中で、不自然な動きをすれば見つかりやすいという理屈だ。遮蔽物に隠れたら、体全体の動作を停止し、目線のみ動かす、あるいはバリケード後ろから片目で見るなど、極力視認されにくい、気づかれにくい動きを心がけることが大事である。

敵が隠れそうなポイントを追う

サバゲーフィールドでは、非常に多くの隠れ場所が用意されているため、索敵時にその全てを追うわけにはいかない。しかし「隠れやすいバリケード」というのは、ある程度想定できるものでもある。例えば、大きな壁、建物を模したもの、大きな木、見通せないブッシュなど、だいたいのアタリをつけて索敵したほうが効率的なはずだ。死角があるなら移動して確認する必要があるが、そこで仲間と連携できれば効率が高い。

■射撃姿勢 ~さまざまな射撃方法~

射撃の姿勢には、大まかに分けて下記のものがある。基本的には、姿勢が低くなるほど射撃の安定性が高まり、視覚的な露出も少なくなるが、同時に機動性が失われる。そのため、臨機応変に射撃体勢をとることが必要だ。

・立射(スタンディング)
・膝立射(ニーリング)
・伏射(プローン)

どの射撃時にも、可能な限り「銃を安定させる」ほうが、本来の命中精度が発揮できる。たとえ立射であっても、土のうや膝に肘をたてたり、木や壁を支えにすれば安定させやすい。これを依託射撃という。
また、バリケード越しの射撃時は、バリケード上からの攻撃は避け、横から、しかもできるだけ露出を少なくしたほうが、反撃されても危険性が少ない。
もし、射撃姿勢などをしっかり学んでみたい方は、タクティカルトレーニングに参加してみるのも良いだろう。

狙撃とは

狙撃といえば、あのA級スナイパーが思い浮かんでしまうかも知れないが、それに限らず、敵を「狙って撃つ」ことそのものを「狙撃」という。
基本的には、銃に標準装備されているアイアンサイト(照準)でフロントサイトとリアサイトを的にあわせることで狙いを付ける(サイティングする)。
さらに、ドットサイトやスコープなどの光学機器を装着すれば、照準スピードを向上させたり、着弾点を確認するなど射撃の精密性を高めたりすることが出来る。
エアガンはどのタイプであっても、狙って当てられる射程距離はおおむね30~40mであり、40m先の敵をハンドガンで狙撃することも充分可能だ。


ドットサイトは、基本的に無倍率で、レティクルという光点(1コ)を、射撃対象に合わせるだけのため、瞬時の狙撃に向いている。なお、使用時には両目を使い、片方は直に対象をとらえ、もう片方の目でドットサイトを除いて、光点を重ね合わせる。
全長が短く、さまざまな形状が用意されているのが特徴だ。なお、写真にあるレンズに被せる跳ね上げ式のレンズカバーは、バトラーキャップという。


スコープは、エアガン用途としてもさまざまな倍率(2倍~9倍)のものが販売されており、遠距離の的を拡大して見ることが出来る。とはいえ、サバゲーは30m以内での戦闘がほとんどで、その距離では数歩移動されたら見失ってしまいかねないため、さすがに映画のようには行かない。そういった使用環境もあって、使いやすいのは4倍以下の低倍率だが、それでも使用時には視野が大幅に狭くなるため、自らが危険になるという側面も合わせもっている。なおサバゲーでは、バリケード隙間や小窓からわずかに見えている敵に当てるなどの用途に適している。

放物射撃

フィールドや戦局によって、エアガンの射程外、つまり遠距離にいる敵に弾を送り込みたいときがある。その場合は、着弾修正をしながら、放物射撃をすることになる。
ボールを遠くまで投げるのと同じ理屈で、全く難しいものではないが、通常どおり照準で狙って、BB弾が明らかに手前で落下していると思ったら、数発の射撃(バーストショット)ごとに、狙点を上方向に上げていくことで、ある程度、狙撃の射程外まで弾を飛ばせる。ホップアップがかかっていても、BB弾は放物線を描いて遠くまで飛んでいく。
しかし、このようなワザを使えるフィールドや、シチュエーションは限られる。例えば砂漠をモチーフにしたフィールドでは、50m以上見通せる空間があるため活用できるが、それでも「風」があろうものなら、着弾地点を読むのは至難の技となる。

牽制射撃

前述の、敵を狙って撃つ「狙撃」と相反して、当てるのではなく敵を牽制するための射撃というものがある。
威嚇射撃や援護射撃がそれに当たるが、牽制射撃には意味があり、「敵に気づいてもらう」あるいは「威嚇効果」が無ければ、意味をなさないという注意点がある。そして、結果的に敵をおびき出すか、逃走させることができれば成功といえるだろう。
例えば、敵がバリケード裏に隠れているなら、わざとバリケードのほうに当てることで、移動を封じる、あるいは逃走させることができる。
また、ブッシュで怪しい動きを確認した際には、付近へ適当に撃ち込むことで、逃走を誘発させて攻撃チャンスを得る、といった使い方がある。しかしブッシュの場合は、敵に先に発見されている状態では、相手からの狙撃による反撃の危険性が増すので、注意する必要がある。

動体射撃(未来射撃)

エアガンは弾が撃ちだされた瞬間こそ、初速が90m/毎秒 程度あるものの、空気抵抗によってすぐにエネルギーは失われ、30m先に届くまでには1秒ほどかかる。
着弾まで1秒もあれば、歩いていても避けられるし、走っていればなおさら当たらない。そのような場合に、あらかじめ着弾時の敵位置を想定して射撃を行うことで、ヒットを得ることが可能になる。具体的には、相手の移動スピードに応じて、進行方向の数メートル先を狙って射撃するということになる。恐らくこの射撃方法は、かなり多用する機会があるはずだ。
難易度が高いのは、一時撤退などで斜め方向に遠ざかっていく敵を撃つ場合で、走っていたらほとんどヒットすることは出来ないだろう。逆に言えば、そういった動きをすれば弾幕から逃れやすいということになる。