東京マルイ ヘッケラーアンドコック MP7A1 (電動コンパクトマシンガン)
スペック
全長:380 – 590mm
重量:1390g
装弾数:50発/190発
参考初速:77.3m/s (0.597J)
発売:2006年2月
インドア最強となるか?!待望の新製品
かねてから、ミニUZI の 電動ガン が発売されないかと、首をながくして待っているが、一向に出る気配は無い。サイズとデザイン的には、一番使いやすくてしっくり来ると思っているのは私だけだろうか。
さて、東京マルイから、新機軸の 電動コンパクトサブマシンガン H&K MP7A1 が発売された。発表が突然だったので驚いたが、新しい電動ガンとはどんなものか、確認せずにはいられず、早速の購入となった。
ハコから出して、持った感触やサイズは ミニUZI のそれに近く、非常に扱いやすい。ストレートタイプのストックは綺麗に収納される上、伸ばしてもガッシリしており、実用性も抜群だ。このあたりは、設計の古い UZI シリーズと差がでるところで、拡張性が高い点も無論、MP7 が上であろう。
H&K 血統のデザインは好みの分かれるところで、プラスチックベース&ストレート基調であまりにも無機質な”表情”は、現代のマシーンぽさを感じさせる。それが好きになれない方もいるかもしれないが、一度触れてみれば、その良さにも気づけるのではないだろうか。
超効率的メカニズム
この 電動コンパクトSMG は良くも悪くも、構造的に無駄がほとんど無いのが一つの特徴となっている。良い面としては、例えばこれまで、MP5K などではシリンダーの半分以上を無駄に駆動して加速シリンダーという名目で必要量のエアを供給していたが、 MP7 の場合は必要最低限の仕様で、よくもこんなに小さくできたものだと感心するほどだ。
悪い面は、パーツがコンパクトゆえに、チューンナップの可能性が低い点で、おそらくピストン周辺や駆動部分を交換したところで、スタンダード電動ガンほどの変化は見られないだろう。しかし、性能的にはノーマルで充分にも思える。
早速動作テストを行ったところ、タイトなストロークでピストンが動作しているため、回転はとても小気味よく、やや甲高い打撃音が聞こえる。それでいてパワーも充分出ているため(初速75m/s前後)、力強い印象を受ける。このパワーはフルサイズ電動ガンの UZI や MP5K と同等で、エアガンでいう短・中距離戦にはもってこいの戦力になりそうだ。弾道の安定性はスタンダード電動ガンを超えている。
バッテリーも7.2V500mAにして、1700発撃てるとうたわれており、小型モーターによって燃費も良いということだろう。
実射ファーストインプレ
早速サバゲーに持ち出してみて気になった点は、新品下ろしたてではアタリがついていないのか、フルオート時にポロポロ弾がこぼれ出る現象があった。しかしパッキンとノズルのアタリなのか、そのまま100~200発撃っていくと本来の動作に戻ったので、ある程度慣らしが必要と言えそうだ。しかし弾の飛びは、目を見張るほど素晴らしく素直で、これまでの電動ガンよりも弾道が安定している。超コンパクトであるにも関わらず、相当な距離での狙撃が可能で、なかなか頼もしい活躍をみせた。
期待のオプションはまだまだこれからである。第一、拡張バッテリーとして機能するはずのプロライトの純正アダプターが対応していなかった。接点の口の部分が電動ハンドガン グロック18Cと微妙に異なっていて、これには少し悔しい思いをさせられた。
多弾装マガジンもできれば自重落下のゼンマイ式を希望したいのだが、グロック18C の100連マガジンがゼンマイ式ではなかったので、少々心配である。スプリング式は、実戦時に弾込めツールを使わなくてはならないため、戦闘中に弾込めを行うような場合は、リスクが大きい。
サバイバルゲーム 実戦レビュー詳細
早速アウトドアでの実戦に投入してみた。最初は、前述した発射不良が起きて不安になったが、そのうち正常にもどったのでこれは良しとしておこう。ゲームでは、標準のオープンサイトを慣れないまま使用したが、弾道は非常に素直で、狙えば確実に当たる。タタタタッと、回転音のタイト感や、軽さがとても心地よいのが印象に残った。
今のところ最軽量・超小型の電動SMGであるがゆえに、ほとんどハンドガン感覚で扱える。実銃が新しく、しかもP.D.W.(パーソナルディフェンスウェポン)という新カテゴリーの銃のためか、初心者にも扱いやすいインターフェース・操作性を持っている。ボディー全体やグリップは細く握りやすいので、総合的な扱いやすさは UZI 以上といえるかもしれない。弾道・パワー・回転数も必要充分であり、信頼性も高い。しかし・・・ここまで誉めてパーフェクト達成かと思いきや、個人的にはいくつか弱点(?)も見受けられた。
1つめはノーマルサイトの使いにくさで、オープンサイトは可倒式であるが、倒すと照準位置が低すぎてストックを伸ばしては使えず(縮めた状態専用)、起こすとやけに宙に浮いた感じがして、何かに触れるとすぐ動いてしまうし、いまいち安心感がない。ここは、多少重量が加算しても、ドットサイトを使う前提で考えたほうがいいだろう。
2つめは、ノーマルの7.2V 500mAhバッテリーがそれほどもたない点。使い方にもよるが1000発程度でダウンしてしまうので、ゲームで1日使うなら予備(定価2200円)を持つか、プロライト装着、またはアダプターで外付けを考えたほうが良い。また、容量が小さいバッテリーは耐用年数も短いので、年に一度は買い替えたほうがよさそうである。
3つめはマガジン着脱のやりにくさ。個人的には、バナナマガジンをストレートグリップに入れる感覚がどうもなじめない。実際に手にした皆さんはどうだろうか?上記2つは実銃に起因する部分だが、デザイン的な好みが合えば特に問題ではないかもしれない。
ところで MP7 は、同じく電動のグロック18Cと性能や使い心地の面で近似している。ベースメカが同じだから当然とも言えるが、グロックのほうがハンドガンである分、取り回しは有利だ。逆に構えの安定性と装弾数ならMP7である。
MP7 はフルサイズ電動ガンと比べても性能に遜色はないが、インドアで短期戦を行うなら取り回しや回転効率の面で有利な点は多い。ただし、オプション追加により、総合的なコストは高くつくことを念頭に置いておく必要がありそうだ。本体の価格も、バッテリー/充電器を含んでいるため従来の電動ガンより高めになっている。
総じて、MP7A1は新機軸として確かな製品に仕上がっており、オススメできる事には間違いない。2005のホビーショーでは、イングラムM10A1 、Vz61 SCORPION 、STYER TMPも発表されており、今後も楽しみなシリーズである。
【ワンポイント】
ところで左サイドのレールを外して、スクリューだけとめておいたところ、セレクターに干渉してセフティーがかけられない現象があったので、もし何かする場合は注意が必要だ。レールを外したらスクリューも外しておいたほうが良い。
190連マガジンが登場(追記)
まず懸念されていた給弾方式は、フルサイズ電動と同様にゼンマイ式となったので良かった。ツールを使わなくても弾を追加できる点は良い。ノーマルマガジンの際には誤って隙間に手をはさむことがあったが、190連では延長されている為、そんなことは起きなくなった。いずれにせよ、マガジンはバナナ型に曲がって深くささるので、やや回し気味に着脱しなければならない。あとは最初、マガジン挿入部分に軽くシリコンオイルを吹くと滑りが良くなって着脱しやすい。
ロングマガジンを装着すると、全体的にボディが直線基調なくせに、曲がったマガジンのせいで何だかゆがんで見える。面白い形をしている。
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