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エアガン基礎 の記事一覧

電動ガン インナーバレル比較

2006/12/25 By: maxi カテゴリー: メンテナンス

電動ガン インナーバレル比較表
電動ガン インナーバレル長 比較表
ここでは電動ガンのノーマル インナーバレル長の一覧を記している。
経験的には何となく、インナーバレルが長め(450~500mm)のほうが、初速のバラつきが少なく、安定した飛距離や素直な弾道を得られる傾向があるように感じる。またシリンダー途中に穴のあいた「加速シリンダー」よりも、「フルサイズ」シリンダーのほうが、安定して長距離射程が得意な気がする。ただしこれらは、精密に測定するすべが無く、あくまで気がするだけであることを、ご了承いただきたい。

実際の射撃では、「さまざまな条件」が組み合わさって結果が出るため、どれが一番良いと決められるものではない。条件とは、「銃の構えやすさ」「銃全体の剛性」「インナーバレルの保持剛性」バレル内での「加速効率」「加速時間」、「BB弾のサイズと精度」、「ピストンリング精度」「接続部の気密性」「ホップシステムの構造」「風」「照準0発射までの時間」・・・・などなど挙げればきりが無い。

COLT-M16系 インナーバレル長 H&K系 インナーバレル長
M733 300mm MP5K 110mm
M4A1 364mm G3SAS  208mm
M16A1 510mm MP5 227mm
M16A2 510mm MC51 285mm
M14   G36C 247mm
M14SOCOM 440mm G36K (次世代) 300mm
M14 ウッドストック/ OD 500mm G3SG1 470mm
PSG1 589mm
AK系   SMG系/その他  
AK47 βスペツナズ 230mm SIG552 247mm
AK47 455mm 89式 433mm
AKS74U (次世代) 260mm FAMAS 488mm
AK102 (次世代) 360mm ステアー AUG 510mm
AK74MN (次世代) 460mm UZI 244mm
KSC製品群 P90 247mm
HK33K 390mm M1A1トンプソン 300mm
HK33A2/A3 440mm MP7A1 182mm
    MAC10 135mm
    スコーピオンVz61 127mm

テクニカルデータ
東京マルイ 純正インナーバレル内径
6.08mm

●シリンダー容量
フルサイズシリンダー:約27CC
加速シリンダー ホール有(後方寄り):約17CC

電動ガンのバレルシリンダーバランス表

シリンダー有効長
:容量 (内径23.5mm)
比率適した
バレル容積
適したバレル長
(内径6.08mm)
フル 62mm
:26-27cc
2:1
2.5:1
13cc
10.4cc
448mm
358mm
リアHOLE 39mm
:16-17cc
2:1
2.5:1
8.5cc
6.8cc
292mm
234mm
ハーフHOLE 26mm
:11-13cc
2:1
2.5:1
6.0cc
4.8cc
206mm
165mm
フロントHOLE 2:1
2.5:1

●電動ガン パーツリスト(海外サイト)

症状から診る電動ガンの故障原因

2006/10/02 By: maxi カテゴリー: メンテナンス

電動ガン メンテナンス方法

←前回のレビュー記事 電動ガンの基本メンテナンスシム調整のコツ

症状からみる電動ガンの故障原因

電動ガンは、電気と機械の融合した精密なメカニズムになっている。
分解やカスタムした時はもちろん、何もいじらなくても使っていると動作しなくなってしまうことがあるが、原因を追究して適切な処置を行えば、必ずまた元気に動いてくれるはずだ。ここでは、原因追求のとっかかりをまとめた。

東京マルイ製 電動ガンに関して まず覚えておくべきこと

東京マルイのエアガン(電動ガンに限らず、ガスガン、エアーコッキングも同様)を使用して、弾が出ない、マガジンの上がりが悪い、といったことをよく聞く。そんなとき、何よりもまず最初にチェックすべきことがある。

1. 東京マルイ製のBB弾を使っているかどうか
BB弾は、何でも良いというものではない。電動ガンは精密機械であり、特にBB弾やパッキン、バレル周辺はデリケートなものだ。東京マルイのエアガンには、東京マルイのBB弾がベストマッチするよう設計されており、その組み合わせで使っている限り、不具合を経験することは殆どないはずだ。BB弾は、各メーカーによって微妙なサイズ違いや、表面処理(ツルツル度合い)の違いがあり、不具合を起こすのはたいてい他社製のBB弾である。多弾マガジンやダブルカラムマガジンを使用した時に、違いが顕著に現れるので、今一度注意してみてほしい。

2. インナーバレルを掃除しているかどうか
弾道が安定せず散るようになった、当たらなくなったという事例もよく耳にする。しかし、中をみてみると、単純にインナーバレルが汚れていることが多い。土ぼこりや、BB弾の擦れカス、シリンダー内のグリスが侵入しているなど、使っているとインナーバレルには様々な汚れが付着する。取扱説明書にも書かれているとおり、定期的にメンテナンスを行う必要がある。

発射機構編

【1】トリガーを引いてもモーターが動かない、通電していない
→電気系統の故障
完全なバッテリー切れ、ヒューズ切れ、ケーブルやコネクターの外れ・断線

【2】モーターは動くが異音を発して空回りする、ピストンが動いていない(打撃音がしない)
→機械部の故障
モーターピニオンギヤのクリアランス不適切、モーター固定部のグラつき、メカボックス内の ギアクラッシュ(歯欠け)、ピストンクラッシュ

【3】ピストンの打撃音はするが、BB弾が出ない
→給弾機構の故障
マガジンの弾上がり不良、タペットプレートの破損

【4】弾詰まりが頻発する
→バレルの問題 インナーバレルの汚れ、異物、キズなど
→チャンバー/パッキンの問題 ホップアップシステムの故障、ラバーパッキンの変形・破損。

連射マガジン編

多弾連射マガジンには、ゼンマイや多数のギヤが使用されており、動作不良や弾詰まりなど、不調となることも少なくない。よくある故障事例として下記が挙げられる。

↓マルイG36Cの430連射マガジン。分解は六角レンチ一本でカンタンに出来る。その他、SMGや次世代AK74などは、マガジン側面で貫通ピンにより留められている。
電動ガン 多弾マガジン 故障事例

【症状1】 ゼンマイは巻けるが、弾が上がってこない
【原因例】
1. 弾送りギア(※)にBB弾が2発挟まっている(※弾を送り出す水車のようなパーツ)
→解決方法
マイナスドライバーなどで水車パーツを少し逆転させて、挟まっているBB弾を抜く。
1の要因として、マルイ製以外のBB弾を使うと発生することがある。サードパーティ・メーカーの弾はおおむね、マルイ弾より小さく作られているためだ。表面処理の違いもあるため、一度マルイ純正弾を試してみたほうが良い。

2. ホッチキスの針などの異物が侵入して詰まっている。

→解決方法: 給弾口から見える場合はピンセットなどで取り出す。見えなければ、多弾マガジンを分解して調査、除去する。
→原因例: BB弾の袋がホッチキスで留められているものがあり、給弾時に侵入した可能性がある。この事象は意外に多い。

【症状2】ゼンマイが巻けない/ ゼンマイが空回りする
【原因例】

1. ギヤ部分に異物が混入している
→解決方法: マガジンを分解して調査、除去する。

2. カウンターギアが外れている
→解決方法: マガジンを分解して再度取り付ける。
→原因例: 多弾マガジンの中間ギアは、ただの圧入ピンで固定されているため、衝撃によりギヤごと抜け、詰まる場合がある。

電動ガン 多弾連射マガジン 故障事例

↓矢印の部分の圧入ピンで留められているのがカウンターギア。片側から差し込まれているだけなので、外れることもままある。マガジンは、異常を感じたらムリに動かさず、分解して確認したほうがよい。
電動ガン 多弾マガジン 故障事例

【その他の症状】
1. 全弾がきれいに発射されない、弾の発射がまばらになる

原因例: ハイサイクル化や、リポバッテリーの使用などで、ノーマルより大幅に発射回転数が上がっていないだろうか。MAC10やMP7などをリポ化すると、多弾マガジンの弾の送出が追いつかないことがある。細長いマガジンは高回転が苦手な傾向がある。
解決策: 回転数を落とすか、ノーマルマガジンを使用する。

ニッケル水素バッテリーの扱い方 (充電・放電の注意点)

2006/10/02 By: maxi カテゴリー: パワーソース

ニッケル水素バッテリーの扱い方
一筋縄ではいかないニッケル水素バッテリーの扱い
値段が安い上に、容量が大きく、メリットが大きく見える「ニッケル水素バッテリー」。ミニバッテリーやAKバッテリーのサイズで1400mAhなど、1日中サバゲーで遊んでも切れない大容量は頼もしい。RC業界も含め、実用的な製品が増えてきたが、従来のニッカドバッテリーよりも細かい管理を要求されるのも事実である。ここでは、知っている範囲で、簡単にニッケル水素の特性(デメリット)と、扱いの「ルーチン」について記載しておきたい。

特性:ニッケル水素のデメリット
1. 自己放電が激しい…1-2週放っておくと勝手に容量が減ってしまう特性
2. 発熱や寒冷にあまり強くない… 特に寒いと充分な性能を発揮しない
3. 買った直後でも、完全放電してしまうと使用不能になる
4. 安価な充電器ではデルタピーク検出をミスる場合があり、性能を発揮できない。(満充電時の電圧降下が少ない)
5. 電池の内部抵抗が大きく、最初の立ち上がりがニッカドより遅い

ニッケル水素の充放電ルーチン 購入時と保管
・購入時、若干電気が入っているが、確実に放電が進んでいるはずのため、NIMH対応充電器でまずは充電する。バッテリーメーカーにもよるが、基本的には1A前後での充電が指定されている(詳しくは説明書を確認)。
・残りの少ない場合、1400mAhなら1時間弱で充電は終わるが、その間「目を離さない」こと。
充電器(機種・または状態)によってはデルタピーク検知(終了の検出)をミスって充電し続けてしまう場合があるので、バッテリーの「発熱」状況にも注意しておき、電池が温かくなっていたら即、充電を中止する。使用しないときは、必ず電気の入った状態で保管しておく。

サバゲー向け 使用時のルーチン

■サバゲー2日前
前回充電時から時間が経っているなら、サバゲー2日前に一度放電器にかける。容量が大きいため放電に時間がかかるが、放電完了の合図がでたら速やかに外しておく。できれば数日で小時間に分けて放電し、目を離すことが無いようにしたほうが良い。ちなみにNIMH対応 放電器は、少し残った状態でストップさせるように出来ているが、つなげっぱなしにしておくと電圧が回復するごとに放電されていってしまうため、最後には完全に空になる。その点も注意すべき。(筆者はコスモ放電器を使用し、一度これでNIMHを亡くしている…)

■サバゲー前日
充電を行う。(放電完了から1日置くのは、バッテリー内部を安定させる意図もある。ただし放電終了から連続で充電に入っても、実用にはさほど問題は無いだろう)

■サバゲー当日
使用する(ニッケル水素に限らず、接続は現地で行うこと)

■サバゲー終了 帰宅後
バッテリーが切れた場合…帰ったらGUNから外してすぐに充電を行い、保管しておく。切れなかった場合… 帰ったらGUNから外して、そのまま保管。次回は■サバゲー2日前 からスタート。

要は、カラの状態を避けることが、ニッケル水素電池存続の必須条件といえる。放電器にかけっぱなしにしたり、切れたまま放置しておくと、ほぼ “間違いなく”そのバッテリーは死んでしまう。極性の逆転が起こって電圧が下がる(一部のセルがダメになる)ようである。扱いによっては、買ってすぐダメになる場合もあるということなので、管理には注意したほうが良い。

2009.06 ニッケル水素4年生
ニッケル水素を使い始めて、はや4年が経とうとしている。(バッテリーが4年持ったわけではないのであしからず)どうにもズボラな私は、最近、放電をしなくなった。いや、放電のダメージが意外にも大きいという情報を得て、必ずしも必要ではないことに気づいたのだった。そして・・・そのおかげで1年を過ぎても性能を維持しているバッテリーがある。個体差もあるかもしれないが、テキトーな強制放電は劣化を招く、ということは言えるかもしれない。

ルーチンとしては、上記の
>■サバゲー2日前 を廃止し、現在は継ぎ足し充電のみ行っている状況である。
メモリー効果を感じるほどのものもなく、非常に快調なため、しばらくこれで様子をみたいと思う。いやはや、見えないものの管理というのは非常に難しい。

2009.08 真打ちチャージャー導入
ついにABCホビーの「AC/DCエキスパートチャージャー LiFePO4」を導入。なかなかいい値段がしたが、最も懸念となっていた放電の管理が容易くなった。それのみならず、下記のような特徴があり、もはや手放せないアイテムである。

charger ABC Lifepo4

特徴
・ジョグダイヤルとボタンだけで全ての設定が可能
・ディスチャージ(放電) から チャージ(充電)へ自動で移行できる。その間を何分空けるかまで設定。
・放電→充電に際し、どの程度の容量を抜いて、蓄えられたかが表示される
・放電→充電それぞれの電流を設定できる
・温度計まで付いていて、温度管理できる

・リポバッテリーのバランス充電に対応
・リチウムフェライトバッテリーにも対応

リチウム系はそのパワーや安定性に目を見張るものがあり、そろそろ移行したいところである。携帯電話の電池と同じで、寿命は1~2年ぐらいだろうかと想像しつつ、今のNIMHが寿命を全うしたら順次、導入を考えている。導入時にまたレポートしたいと思う。

ニッケル水素バッテリーの販売ショップをみる

→ニッケル水素バッテリーの扱い方 次のレビュー記事 (vol.2)

2009.12 ニッケル水素時代の終焉
長らくパワーソースとして活躍してきたニッカドバッテリーに比べて、倍以上の大容量を実現したニッケル水素バッテリーだったが、さまざまな欠点があり、電動ガンに適しているとはいえなかった。特に「使わない時」の管理が難しく、セルが管理できないため、結果的に寿命も短い。出力特性にも限界があった。それらを全て解消したのがリポバッテリーである。

【電動ガンの革命児 ET-1 リチウムポリマー電池】
リポバッテリー特集 - GUN道場