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KSC ベレッタ M93R II (07HK) vol.2 〜 絶不調のシェイクダウンと試行錯誤

2011/4/28 By: maxi カテゴリー: ハンドガン


KSC ベレッタ M93R II 07HK
KSC ベレッタ M93R II 07ハードキック(システム7)
ブローバックガスガン

スペック
全長:248mm
重量:1040g
装弾数:32発(ロング49発)
参考初速:(計測日2011/4/25)
32連マガジン…約82.5m/s (0.68J)
49連ロングマガジン…約88.6m/s (0.78J)

←KSC ベレッタ M93R II 07HK 前回のレビュー記事

早速、M93RIIをフィールドに持ち出してみた。ビシッと軽やかに動くセミオートの弾け具合と、大きな発射サウンドは、やはり心地良い。同社のUS M9と同様の感覚だ。射撃テストにおいても、40m先までスッと延びる弾道で、ヒットを取る能力が充分にある。マルイに比べても全く遜色がなく、KSC製品の中でもかなり高い実射性能を持っていると言えるだろう。
しかし…ゲームに持ち出すと状況は一変してしまった。

KSC M93R II(07) 不調の症状
1.弾だけ出てブローバックしないことがある (当然その次には弾が出ない)
2.スライドが閉鎖不良を起こす
3.セミオートモードなのに2回ブローバックする
4.3点バーストは上手に決まるが、フルオートの動作がまばら

ゲームはセミオートオンリーで使用してみたが、あまりにひどい状態でゲームどころでは無くなってしまった。原因を探るべく、記憶をたどってみると KSC CZ75 (system7)にあった問題 を思い出した。スライドの閉鎖不良、まさにそれである。

KSC ベレッタ M93R II 07HK

スライドの閉鎖不良を改善する
以前、KSC CZ75 (システム7)で確認した事項になるが、マガジンリップ部の後端と、ローディングノズル(パーツ名称:シリンダー07)が擦れることによりスライドの閉鎖不良が頻繁に起こる。M93Rも同じではないかと睨んだが、どうだろうか。もしその問題なら、写真の青マーク部分を若干削ってやることで解決する。加工後に手でスライドを操作してみれば、明らかに閉鎖付近での抵抗が軽減されたことが分かるはずだ。ちなみに、マガジンキャッチを削ってマガジンの固定位置を下げるという方法もあるが、マガジンの固定にガタが出るのも気に入らないし、手で押さえた時に動作不良になりかねない。最も簡単で確実なのは今回紹介した加工ではないかと思う。

加工手順参考
加工時には必ずパッキンを外すこと。後ろにマイナスドライバーを差し込んで持ち上げれば簡単に外せる。次に、削りカスが入り込まないよう、セロテープなどでガスルートをふさいでおく。フォロアーは下げて固定し、ティッシュなど詰めておくと良い。そして、ホビー用の細い平ヤスリで、パッキンより上に見える亜鉛ダイキャスト部分を削る。溝の幅は3.5mmくらい。削る量はほんの僅かで良い。削った後は、そのまま亜鉛地が出ていても大して問題にはならないが、腐食しないよう今回はキャロム ガンブルーペンで黒染めしておいた。

KSC ベレッタ M93R II 07HK

恐らく、これでいくつかの問題が同時に改善される気がするので、また近々持ち出してチェックしたい。

クリアランス修正後の結果は…
結局その後も、調子が改善されなかったため、他の個体と比較チェックを行ったところ、他の個体では、フル・セミとも非常に快調に動作した。・・・というわけで本機固有の現象であることが分かったため、初期不良としてメーカーに修理交換を依頼しようと思う。もし、フルオート・セミオート射撃がまばらになるような現象が発生するなら、メーカーのアフターサービス部(055-260-7601)に相談したほうが良いと思われる。

メーカー対応結果
本機については、パーツNo.571 のインパクトフレームが動作不良となっていたために起きた事象とのことだった。該当パーツを調整してもらい、正常に動作するようになったようだ。今回、初期不良として無償で対応してもらえたが、メーカーに依頼の場合は、送料元払いとなってしまう点のみ注意していただきたい。(返送はメーカー持ち)

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KSC ベレッタ M93R II (07HK) 〜 復活したリアル刻印

2011/4/25 By: maxi カテゴリー: ハンドガン


KSC ベレッタ M93R II (07HK)
KSC ベレッタ M93R II 07ハードキック (システム7)
ブローバックガスガン

スペック
全長:248mm
重量:1040g
装弾数:32発(ロング49発)
参考初速:(計測日2011/4/25)
32連マガジン…約82.5m/s (0.68J)
49連ロングマガジン…約88.6m/s (0.78J)

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帰ってきた PIETRO BERETTA 刻印
2011年4月、KSC M93R にリアルな ピエトロベレッタ の刻印が復活した。先日再販された KSC グロック シリーズ もリアル刻印が復活していた。一時期問題になっていた使用権の問題など、何がどうなったのかは不明だが、箱を開けたときファンとして素直に嬉しい瞬間だった。やはり、リアルな刻印は眺めがいがあって良いものだ。

KSC ベレッタ M93R II (07HK)

飽きのこない流麗なデザイン美
M93R はかつて国産ガスガンの第一号にもチョイスされたほどで、非常に息が長く、人気のあるトイガンである。M92F をベースに、さらに美しく鍛え上げられたこのデザインこそが、最大の人気の秘訣かもしれない。また、マシンピストルという特殊なカテゴリーもインパクトがある。その魅力はこれから何十年経っても色あせない事だろう。第一私も、今まで何挺手にしてきたか分からない。しかし、今回再販されたリアル刻印版 07HKこそが、これまでの M93R トイガン史上で完成形と呼べるモデルかもしれない。

決して重くは無いが鋭いブローバック
M93R II(07HK) のブローバックは、東京マルイの グロック18C に似たような、軽量なスライドが後方に鋭く叩きつけられる感覚があり、撃っていてとても気持ち良い。スライドのストロークは似たり寄ったりで、 M93R が約40mmで、マルイ グロック18C が42mmだった。セミオートでも充分その感触を味わえるので、3点バーストやフルオートならなおさら快感だ。そういえば同じくベレッタの Px4 (マルイ)もようやく絶好調の時期に入ったが、あちらは鋭い上に重みがあり、ガツンガツンとパンチのあるリコイルが楽しめる。 M93R とはまた違った面白さであり、これだからガスブローバックはやめられないと思う。

KSC ベレッタ M93R II (07HK)

システム7 のリスク
07ハードキック すなわち システム7 シリーズは鋭いブローバックに定評があり、発射音も迫力があって面白い。しかし唯一の難点として、マガジン温度が高いと、初弾の初速が高めに出てしまう傾向がある。ソードカトラスは特にそうだが、この M93R も近いレベルにある。2発、3発と撃っていく毎に初速は下がっていくものの、温度管理は慎重に行ったほうが良いだろう。気温が20度以上あるなら、ウォーマーなどで温めるべきではないし、30度以上ならむしろ冷やしたいぐらいだ。さらに気温が上がるほど、BB弾は「流速」がかった飛び方をするようになり、法定内の威力であっても、また距離が離れても弾のエネルギーが維持されているように見える。ゲームでは極力、相手の素肌は避けてヒットさせたい所だ。

49連ロングマガジンの妙
ベレッタ M93R には、ロングマガジンが似合う。フロント(マズル)の長さや、フォアグリップのゴツさと、見た目にバランスが取れるのかもしれない。しかも、ロングマガジンを着用すると重心が下に移るため、銃が軽く感じる(振り回しやすくなる)というメリットもある。総重量が上がっても、である。
冒頭に記載したとおり、ロングマガジン使用時は初速も高めで、連射能力にも秀でており、電動ガン顔負けの脅威になる銃と言えよう。本当は、もう少しパワーダウンして欲しいところではあるが。

KSC ベレッタ M93R II (07HK)

旧態依然のスライドストップ
KSC はどのモデルも、スライドストップ(ノッチ)部分の強化がなされていない。これ以上のコスト増を避けるためかもしれないが、出来れば強化して欲しいところではある。ベレッタはスライドストップノッチが内側にあって外から見えないため、全く気にならないが、新品の M93R でもすでに角が削れている状況だ。とはいえ、相当酷使しない限り、スライドストップ機能が働かないところまでいくのは、当分先かもしれない。もしそこまでいったら、素直にスライド交換(ABS/4200円税込)をしてやるのが良いと思う。

KSC ベレッタ M93R II (07HK)

KSC ベレッタ M93R II (07HK)

さて、しばらくこの ベレッタ M93R II を実戦投入して様子を見てみたいと思う。ソードカトラスと同様に、弾道の伸びが良いようなので、楽しみである。

→KSC ベレッタ M93R II 次のレビュー記事 (vol.2)

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KSC ベレッタ M93R II (05HK) 〜 面白さ抜群の3点バースト

2007/7/07 By: maxi カテゴリー: ハンドガン


KSC ベレッタ M93R-II
KSC ベレッタ M93R -II
ブローバックガスガン
05ハードキックバージョン
※ショートカスタム

スペック
全長:248mm
重量:1035g
装弾数:38発
参考初速 76.6m/s – 0.2g (0.59J)
・セミオート – 3点バースト – フルオート切替

ガスガン ベレッタ M93R の歴史
KSC の ベレッタ M93R はその系譜を追ってみると、日本で初のガスガン「 MGC M93R 」まで遡る。当時はもちろんブローバックでもリキッドチャージでもない固定ガスガンだったが、話題になったものである。現在では、数少ないフルオートのブローバックハンドガンとしても、KSC M93R は元祖的な存在といえる。
実は私も以前、AGグレードの2ndバージョンを所有していたが、ブローバック動作がイマイチで、それほど使用しないまま手放していた。しかし昨今、インドアのフィールドが充実し、インドアであれば M93R の活躍の場があると思い、再び自分の中でも光が当たった次第である。3点バーストをブローバックで楽しめるのはこの M93R と VP70 くらいしかなく、3発連射ぐらいならガス冷えによる回転不良もおきにくいので、ガスフルオートSMGよりも使いようがあるというものだろう。

箱をあけると、さすが KSC の質感の良さが、ぱっと見ただけでも分かる。実際持ってみると、重量感やバランスも適度で、造りもしっかりしており、コレクションとしても満足いくモデルといえる。もちろんシューティングやサバゲーで撃って楽しむのが一番だとは思う。 M93R II は今までと何が違うかというと、一番大きな点が「フルオートシアー搭載」である。簡単に言えば、フルオート時にちゃんとスライドが戻りきるまで、ハンマーが落ちない仕組みだ。本来あるべきだが、今まで簡略化されていたということになろうか。これにより、3点バーストおよびフルオート時の連射性能が安定するようになった。 M93R-AG系 とはパーツやマガジンの互換性が無いため、注意が必要だ。

瞬速のブローバック
まずセミオートで撃ってみると、ブローバックのスピードに驚いた。AGの時はスライドの往復音が2回聞こえたが、IIではひとつの音に聞こえるほどに速い。記憶していた昔の M93R より速く感じる。3点バーストも、実に確実な動きを見せてくれる。弾が当たる当たらないより、何といっても撃ち味がたまらない。しかもIIになって、作動が確実になっている分快感度も増している。これはフルオートシアが追加されたことにより、スライドが戻るまでハンマーが保持され、確実に動作するようにしたとうたわれている。スライドのストローク量は少な目でブローバックの反動も軽いが、3点バースト以上で回すことを基本と考えると、このほうが都合が良い。
余談だが、チームメンバーの持っているガンショップFirstカスタムの「フルオート・マルイ ハイキャパ」も面白さでは同等で、初めて撃った人が狂喜しているのを何度も見ている。フルオートのハンドガンは、他のどんなブローバックガスガンよりも撃ち味が非常にハデで、楽しいものである。

▼ M93R の象徴である、長いバレル(アウター)は何だか邪魔に感じてしまい、カットしてしまった。個人的にはコンパクトにしたかっただけなのだが、ぱっと見 M92F ライクになって、こちらのほうが好みの外観である。ちょうどこの長さ内に、インナーバレルも収まっているのでので、アウターバレルをカットするのは非常にたやすい。
KSC ベレッタ M93R-II

インドアバトル投入 インプレ
実際にインドアバトルで使用した時、正直、使い方が少し難しいと感じた。
というのは、万能ではないという意味で、近接戦でのバラマキには非常に都合がよいが、15m以上離れたときの狙撃能力がやや不足している。具体的には KSC ホップアップ性能 の限界によるものといえる。セミオートであっても、15mも離れると狙ったところにあたってくれない。マルイのガスブローバックと交互に使用すると、それが顕著にみえてしまった。もしかすると弾の相性や、オイルの付着、パッキンの馴染みなどあるのかもしれないので、しばらく使って様子を見たい。

しかし、イコール「使えないハンドガン」ではない。戦闘で有効に活用するならショットガンライクに、出会い頭の制圧に活用するのも良いだろう。ハンドガンゆえに機動性が高いことを利用して、遮蔽物などから片手で突き出してバースト撃ちで牽制射撃や制圧射撃をするような戦法も、ひとつの活用方法といえる。 M93R ならではの戦い方を、ぜひ編み出してみてほしい。

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