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KSC H&K USPコンパクト (vol.3) ~ システム7 ホップアップ改良版

2011/10/28 By: maxi カテゴリー: ハンドガン


KSC H&K USPコンパクト システム7
KSC USPコンパクト システム7
ブローバックガスガン

スペック
全長:173mm
重量:710g
装弾数:22+1発
参考初速:74.6m/s – 0.2g (0.56J)
2011年8月31日発売
・改良型 可変ホップアップシステム搭載

←KSC H&K USPコンパクト 前回のレビュー記事 (vol.2)

決定的進化!当たるコンパクトオートになった USPコンパクト
KSC USPコンパクトは比較的、定期的に再販されているが、2011年8月の再販では、ついにホップアップメカに改良が加えられた。これまでのようなスチールボールを使ったホップシステムを廃し、スプリングで柔軟性を与え、さらにBB弾との接触部分を「逆V字型」にして安定性を図ったのである。

KSC H&K USPコンパクト システム7

▼改良型ホップアップ。同社のM4などにも採用されている。
KSC USPコンパクト ホップ改良部分

早速射撃テストを行ってみたが、15〜20mでヘッドショットを狙っていける狙撃精度がついに実現したようだ。これは今までに無い安定性で、マルイのハンドガンとも遜色がなくなった。CQBにおいてはより一層、ジャックバウアーばりに(?)この一挺で戦えそうな気がする。
あとは、他の銃と比べてサイティングにクセがあり、普通に狙うと下方に着弾する。ちゃんと狙うと、ダミーのファイアリングピンのあたりに着弾するので、ある程度慣れが必要かもしれない。

▼インナーバレル周りの補足説明書
USPコンパクト 改良部分 取扱説明書

あと残す改良ポイントは、スライドストップノッチの強化ぐらいではないだろうか。とりあえず現状では、ホールドオープン状態から、スライトストップを下げてリロードせず、装填したらスライドを少し引いて解除させる方法を守れば、磨耗は防げると思われる。

ブローバックの動作に関しては、夏場はもちろん激しく作動し、発射音が大きいのがシステム7の特徴である。また、スライドアッセンブリーが軽量なため、ある程度気温が下がってもスタミナを維持できるのがUSPコンパクトの利点であろう。
迫力の撃ち味に加え、正確な射撃精度を手に入れたUSPコンパクト、一度手にしてみてはいかがだろうか?

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ASG CZ75D コンパクト 固定スライド ガスガン (vol.2) ~ 分解検証編

2011/1/04 By: maxi カテゴリー: ハンドガン


ASG CZ75D コンパクト ガスガン
ASG(デンマーク) CZ75D コンパクト
固定スライド ガスガン

スペック
全長:185mm
重量:582g
装弾数:15発
参考初速:57.6m/s (0.33J) ※12/26計測/マルイベアリング0.2g
輸入元:Mトレーディング
・可変ホップアップシステム
・シングル・ダブルアクション
・ラバーグリップ/マガジンバンパー装備
・台湾製

←ASG CZ75D コンパクト 固定スライドガスガン 前回のレビュー記事 (vol.1)

分解~単純な構造
フィールドテストでは、弾道のバラつきや、2発給弾が気になったので、早速分解してみることにした。

ASG CZ75D コンパクト ガスガン 分解

スライド後端にあるプラスネジを外すと、スライドが前方に引き抜ける。
そういえば撃ったときの「パイーン」というバネの共振音が気になっていた。どうやら音源はリコイルスプリングのようだ。リコイルスプリングは、径の狭いほうが後方に向いて組まれているが、それを逆にするとバネの共振音がほぼ無くなった。(赤い枠で囲った向き) 向きを入替えたところで、スライドの動作(手動)にも問題はなさそうだ。

▼単純な構造がうかがい知れる構成図。
驚いたのは、インナーバレルもチャンバーも一切動作しないことである。いや、チャンバーと呼べるものが見あたらない。このままハンマーだけがピコピコ動くので、当然トリガープルも軽かったわけだ。
ASG CZ75D コンパクト ガスガン 分解

固定スライドガスガンは一般的に、インナーバレルと一体化したチャンバーが後ろに引き寄せられて給弾し、気密を保持した状態で発射されるが、CZ75Dにはそれが無かった。つまり非常に単純かつ「適当」な構造になっているということになる。
その意味するところ、下記のとおりだ。
・弾は、マガジンからいきなり飛び出す。
・発射時のガスはマガジンの、弾が並んでいる下方向にも抜けてしまう。
・マガジンとの接触部分にあるざっくりした気密パッキン、テーパーのかかったインナーバレル・フィードランプからして、相当なギャップを越えた上でのつまずきホップ仕様。
・恐らく、ガス圧が高いと発射の負圧で次弾がバレルに吸い込まれ、次は2発発射に。
・・・ということになる。そのすべてが、弾道が不安定となる要因であろう。
残念ながらこれは現行のマルシンやタナカのリボルバー、あるいはかつてのMGCよりもレベルの低い仕組みである。リボルバーのほうがまだ気密がとれているし、MGCもインナーバレル&チャンバーが後退することでローディングという概念があったのだが、それが一切無い。

ASG CZ75D コンパクト ガスガン 分解

▼タナカのペガサスリボルバーのようなテーパード・インナーバレル。
ガス圧でマガジンから跳ね飛ばされたBB弾は、このギャップを越えてホップアップパッキンにぶち当たり、飛んでいく。
ASG CZ75D コンパクト ガスガン チャンバー

リボルバーよりも命中精度の期待できない(?)オートマチックガスガン
さて・・・どれほど皆さんのやる気は失われただろうか?
高性能なエアガンが当たり前の今、逆にこういう至らないエアガンを見ると俄然チューニングする気が出てきてしまう方もいるかもしれない。私も、こんなダメ息子であっても、ハイ残念さようなら、ということにはならなそうだ。
このCZ75Dコンパクトは、軽くて携行しやすく、撃ちやすい。さらには燃費が良いというメリットがある。何とか20m程度までは飛ばして当てられるパワーもあるので、いかにして安定させるかというチューニングを考えるのも一興だ。インドア戦のバックアップウェポンとして、あるいはいかに低火力で生き残れるかという「チャレンジガン」として使ってみたくなってしまう。活用できるフィールドは限られるが、こういった低性能のトイガンでサバゲーをする時は、頭と足をフル活用できて面白いものだと思う。

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ASG CZ75D コンパクト 固定スライド ガスガン ~ 新鮮なコンパクトモデル

2010/12/26 By: maxi カテゴリー: ハンドガン


ASG CZ75D コンパクト ガスガン
ASG(デンマーク) CZ75D コンパクト
固定スライド ガスガン

スペック
全長:185mm
重量:582g
装弾数:15発
参考初速:57.6m/s (0.33J) ※12/26計測/マルイベアリング0.2g
輸入元:Mトレーディング
・可変ホップアップシステム
・シングル・ダブルアクション
・ラバーグリップ/マガジンバンパー装備
・台湾製

CZ75D コンパクトのガスガンが発売
何となく期待していた CZ75D コンパクト がようやく発売となった。このモデルは以前にエアーコッキングでも発売されていたもので、今度は固定スライドガスガンとしての登場である。CZ75 はだいぶ慣れたが、コンパクトサイズの CZ75D とは何だか新鮮だ。固定スライドガスガンは、ゲームに向いているにも関わらず、その地味さから今では貴重な存在である。

ASG CZ75D ファーストインプレッション
・外観の仕上げや質感は並のレベル。特別素晴らしいというポイントは無い。グリスが多めについて表面にも広がり、ベタベタになっている。固定スライドガスガンにしては塗りすぎ。
・ラバーグリップのおかげで握り心地は良好で、マルイPx4と互角またはそれ以上の握りやすさがある。
・トリガープルは軽く、ガスブローバックハンドガンのダブルアクションよりわずかに重いレベル。
・スライドを引いて、ハンマーをコッキングすることができる。
・3点ホワイトドットの視認性は良好。
・近距離のテスト射撃においては、発射信頼性、命中精度ともに良好。

ASG CZ75D コンパクト ガスガン

問題点
・季節柄か、1発撃つごとに初速が少しずつ落ちていく。
・マガジンのガス漏れ率が高く、なんと入荷分の約50%がインパクトバルブからガス漏れ。
とりあえず一度分解してオイルアップ(シリコンスプレー)&再装着することで改善されたものが、そのうち30%、残り20%はそれだけでは改善できなかった。
シールのOリングはごく一般的なタイプなので、差し替えてみれば直るかもしれないが、それ以外にも対策方法はいくつかあるので、本文の最後を確認していただきたい。

ASG CZ75D コンパクト ガスガン

・ハンマー/トリガー/セフティレバー/マガジンキャッチはメタル製
・リヤサイトは左右の調整可能
・スライドストップはダミーのモールド
・ホップ調整は、チャンバー上にあるイモネジ

ASG CZ75D コンパクト ガスガン

「サイレンサー」も同時発売
プラスチックバージョンは、外観デザイン重視で、完全にプラスチック製。内部もただの筒抜けで、強度・消音効果ほとんど無し。
メタルバージョンは、オール金属製で、アルミの筒にウレタンフォームが仕込まれており、消音効果が期待できる。実際、高音が少しカットされる。
共に、13mmほどの正ネジ取り付けで、マズルキャップを外すための治具も付属している。

ASG CZ75D コンパクト ガスガン サイレンサー

東京マルイ Px4 との比較
サイズ的には Px4 に似ているが、 CZ75D のほうが軽量で、ラバーグリップによるグリッピング感がむしろ上にも感じる。

東京マルイ Px4 と ASG CZ75D コンパクト ガスガン

フィールドテスト
フィールドに持ち込んでテストを行ってみた。印象としては、狙って当てられる射程はせいぜい10~15mといったところで、弾道が不安定なうえ、稀に2発給弾が発生する。ハンドガン戦であってもメインウェポンにするには少々心もとなく、バックアップウェポンとしての性格を感じさせるものであった。

ASG CZ75D コンパクト ガスガン

CZ75D コンパクト マガジンのバルブ分解
バルブキャップを締めるための溝には、生産工程で舐めたキズが付いている。日本向け仕様のバルブに取り替える工程でついたものと思われる。ほとんど全てのマガジンがそうなっており、残念ながら丁寧に作られたとは言えない。中には、締め付けトルクが強すぎてダイキャスト部分に食い込み、外せないものもあった。
購入時には問題なくても、気温上昇あるいは経年劣化により今後ガス漏れが起こる懸念がある。ガス注入口の不具合は見受けられないため、バルブ周りのチューニングが必要になるかもしれない

ガス漏れ時の対応策(例)
1.バルブを分解して、シリコンスプレーを吹く
2.バルブのネジ部分に高粘度グリス(マルイ)、またはシール剤を塗る
3.バルブのネジ部分にシーリングテープを巻く
4.バルブ構成パーツの「ワッシャー」「インパクトピン」をコンパウンドで磨き、平面を出す
5.バルブをシールしているOリング(2箇所)を交換する(特殊なものではないので同サイズのものと交換)

▼バルブレンチでバルブを分解。ここからのガス漏れが起こる。
ASG CZ75D コンパクト ガスガン バルブ分解

▼バルブ周辺パーツの入っている順序。
ASG CZ75D コンパクト ガスガン バルブ分解

CZ75Dとは、トイガンとしては貴重なモデルであり、ファンであればコレクションしておきたい所であろう。実射性能では、エアーコッキングのほうが安定していると思うが、ゲームユースを考えると、連射できるガスガンのほうが持っていて若干安心の部分はある。完璧なガスガンではないが、価格は安い部類なので、一挺持っておいても良いのではないだろうか。

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