CYMA AKMSU ハイサイクル カスタム (vol.2) ~ 一瞬で弾幕を張る 高火力ウェポン
スペック
全長:661mm/914mm
重量:3410g
初速:82.4m/s -0.2g (0.68J)
・フルメタルボディ
・折りたたみ式メタルストック(AKM)
・サムホール付き木製フォアグリップ
・600連マガジン付属
←CYMA AKMSU ハイサイクル カスタム 前回のレビュー記事 (vol.1)
ついにバージョン3メカもハイサイクルになった
AK47HC の外観は、βスペツナズ に KTR風のカスタマイズ を加えたもので、M4とAK47が融合した、ちょっと不思議なモデルとなっている。しかし構えてみれば、そのメリットに一瞬で気づくことだろう。M4ストックの安定感や便利な伸縮ギミック、リヤサイトも実用的で見やすいピープ式となっており、構えると半分 M4 を持っている感触になる。実際、AKよりも身体にしっくりくる、というのが第一印象だ。さまざまなアタッチメントで好きなようにカスタマイズできるのも特長で、インドアからアウトドアゲームまで広く活用できる一挺といえる。
▼AK47HC のパッケージは、コッキングレバー部分がハコを突き破る仕様(?)になっているのだろうか。かなりギリギリの設定で、輸送の振動で突き破ってしまったのだろう。入荷したもの全てが同じだった。もっとも、本体へのダメージやキズは一切無かったのでご安心いただきたい。
▼AK47HC の取扱説明書には、オプション装着例として4パターンが記載されている。それぞれ、わざわざ名前がつけてある(?)のが何だかそそられる。CQBナイトO.P.S、ナイトO.P.Sエクストリーム etc..
▼CYMAのメカボックスはマルイと完全互換のため、入替えは簡単にできる。ただし一点だけ、メカボの後ろについているツメがどうしてもジャマで、折らないと上手く収まらなかった。
若干苦労した所はセレクターを止めている、ペンチでしか回せないビスが固かったことぐらいだ。ネジのサイズやピッチは同じに見えて、固定もしっかりできたので、原因までは追っていない。インナーバレル(230mm)、チャンバー、マガジンもマルイ純正をそのままに移植。ヒューズも純正20Aで、バッテリーは、出力やや控えめのエンルート7.4V1200mAh20Cで試してみることにした。
▼ヒューズはこのままむき出しでも問題なかったが、何かしらカバーしたほうが良いだろう。
実戦投入インプレッション
ともかく回転が軽やかで、音も静かな点はさすが 東京マルイ純正メカ。ハイサイクルメカの恩恵で、高速バースト〜フルオート射撃が可能となり、一瞬で弾幕を張ることが出来る。特筆すべきはセミオートの射撃感で、レスポンスが素晴らしく、スタンダード電動ガンながらも、充分に撃って楽しいエアガンに仕上がっている。有効射程や集弾性は他のモデルに比べて遜色もなく、狙って50mまでヒットをとるポテンシャルを持つ。さすがに50m先ではマルイベアリングバイオBBでも多少散るが、弾道が素直で扱いやすい。CYMAのメタルボディとの相性が危惧されたが、終日のゲームで何も問題は起きなかった。マルイ純正マガジンのおかげで給弾不良も皆無だった。
ハイレスポンス・セミオートの魅力
実際にゲームでフルオートを多用していると、狙う必要性などほとんど必要の無いものになってしまう。それは、狙わずに撃てる、という一つのメリットではあるのだが、40〜50m同士の距離でバラバラ撃ちあうというのは、そのうち飽きがきてしまうだろう。上手い下手も大して関係がないからだ。とにかく撃ちまくれれば満足ということであれば、それもまた楽しみ方の一つではあるかもしれない。
ハイサイクルは、比較的初心者向けに人気があると思うが、50mで弾幕を浴びせあうことがサバゲーの全てでは無いということに是非気づいてほしいものだ。30m以内で、しっかり狙って1発もしくは数発で確実に倒すほうが、私は面白いと思うし、状況によりフルかセミか選びながら進撃するのもまた一興だ。
全くもって、ハイサイクルを否定する理由はない。ハイサイクルは弾幕以外に、ハイレスポンスというメリットを持っているので、次世代電動ガンやスタンダード電動ガンよりも初弾発射の反応が高く、腕やテクニック次第では相当な速さで進撃できる可能性も秘めているのである。
スタンダード電動ガンと比較したメリット
【1】フルオートの高速回転
言うまでもなく秒間25発の発射能力は脅威だ。動態射撃にせよ、援護射撃にせよ、確実に相手の足を止められることだろう。ウラを返せば、相手が見えないで撃てば無駄弾が増え、見えた状態で撃てば、無駄に多弾ヒットさせてしまう。ただし最近は装備の厚いプレーヤーも多いので、気づいてもらう分にはメリットと言えるのかもしれない。
【2】セミオートの鋭いレスポンス
今回は最初からリポバッテリー(7.4V1200mAh20C)実装で試したが(※)、トリガーを引いてからのタイムラグが無い点は秀逸。ノーマル電動ガンより速く撃てて、全くストレスを感じない。
(※)取扱説明書では、リポバッテリーなどは使わないように書かれているので要注意。
【3】耐久性
メカボックスの内部パーツが強化されており、高速回転を差し引いても耐久性は高いように思われる。長期テストをしないと結果は分からないが、動作時の音を聞く限り、ストレスなく回転運動が行われており、耐久性の面はノーマルタイプと変わりないのではないかと思う。ただし弾詰まりなどのトラブルがひとたび起こると、高速である分、壊れる可能性は高いかもしれない。
ハイサイクルのデメリット
・回転の速さは、リアルさとは程遠い、と受け止められる向きもあるだろうが、これはあくまでゲームウェポンと割り切ったほうが良いだろう。しかし、スパッと切れるトリガーレスポンスの速さは、逆にリアルだと感じられる。
ハイサイクル電動ガン拡充への危惧
現在のエアソフトガンは、パワー規制があるものの、50m先のターゲットに簡単に当たってしまい、サバゲーで使うには性能が良すぎる。フルオート射撃も、ほとんどが無駄弾で、ハイサイクルならなおさらだ。正直言って、それは「射撃」なら楽しいが、サバゲーでは全く面白くない結果をもたらすこともままある。
高性能電動ガン×ハイサイクルは「火力の増大」という意味で、かつてのパワー競争と似たようなことであり、大勢がこれほどの火力を持っていたら、非常に動きづらいゲーム展開になってしまう。よく見えていない相手と50m同士で撃ちあって跳弾でやられる、なども良くあることで、そういったゲームを繰り返していると、サバゲーがつまらないものに思われてしまうのではないか、というのが危惧する点だ。
同じゲーム、同じルールばかりでなく、色々な制約を設けてみるなど、アイデアを出して楽しんでいただきたいと思う。エアガンの高性能化はファンにとって非常に嬉しいことだが、遊ぶ側にもより一層工夫が要求される時代になったのだと思う。
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