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再仕上げのススメ 〜エアガンは撃つのみならず
エアソフトガンで色々と表面仕上げの試行錯誤をしているうちに、塗料がこんなに増えてしまった。せっかくなので、これらもレビューしておきたいと思う。
私は基本的にゲーム志向ではあるものの、実際ゲームに行くのは月に1〜2回であり、残りの約30日は家でメンテしたり、いじったり、適当に撃って遊ぶ時間となる。そのため、どんな高性能なエアーガンであっても、ある程度、眺めて楽しめる要素を求めてしまう。そんな中、箱だしのエアーガンで、表面仕上げに満足いくモデルはそうそうない。しかし、銃それぞれにとって、どんな仕上げがベストで、リアリティに溢れ、眺めても楽しめるレベルになるのかはなかなか難しい。また、我々ユーザーの目が肥えた今、メーカーでも相当な試行錯誤をしているに違いない。当然、低コストで、量産をしなければならないという条件があるからである。
まず、トイガンの表面仕上げという観点でほぼ満点をつけられるのは、塗装ではなくタナカの スチールフィニッシュメッキ が挙げられる。何もメンテナンスせずとも、非常に良い光り方をするため、コレクションとして満足度が高い。なお、この仕上げは、古いオートマチックかリボルバーが一番しっくり来る気がする。
さて、そのスチールフィニッシュに何となく近いような仕上げができる塗料もある。例えば、
■Gスミス 「銃 スチールブルー I」
は、このスプレー1本だけで、強光沢仕上げが可能となっており、スチールフィニッシュとまた異なった透明感のある、深い黒味が再現できる。
このスプレーは、塗った直後はピカピカに濡れたようになり、時間を置くとプラスチック(下地)の表面に色が沈殿して、上ずみにクリアーが乗って硬化する。とりあえずの乾燥後(塗布後10〜15分)に、ややツヤ感は落ちるが、完全な乾燥後にシリコンオイルで仕上げてやれば少しツヤが戻る。光沢ならではの、景色が写りこむ様は、なかなか美しい。
とりあえず、タナカ M29クラシック 6.5インチにも施工してあるので、近日中に写真をアップしたいと思う。
■Gスミス 「銃 スチールブルー II」
IIは、スチールブルーI に比べて、かなり青みが強い、同じく強光沢のカラーとなっている。コルトのリボルバーによく似合う。
タナカ コルトSAA シビリアン、マルシン M29クラシック(Xカート)に使用。
■インディ メタルパーカー
メタル感のある、暗めのパーカー色。ムラが出来にくく、非常に手軽に塗れる。
ハンドガンなら、チャンバーやスライドなどに似合うのではないだろうか。リボルバーなら、クラシックタッチな風合いに仕上がる。HWS S&W M15 2インチ[レビュー]に使用。
■インディ パーカーシール
明るめのパーカー色、布などで磨くとテカリ感がでる。こちらもムラが出にくくて塗りやすい。
■キャロム ブラックスチール
最も汎用性のある仕上げカラー。ブラックではなく、ダークグレー(パーカー)といったところか。主に長モノに使用している。塗膜も丈夫なので、表面保護としても効果がある。
マルイ UZI|H&K G36C|MAC10|WA ミニウージー|コルト コマンダー HW-CB|マルイ ソーコムMk23|KSC USP45などに使用。※塗装後の写真が未アップのもの有り。
■ライラクス プログレス メタルブラック(光沢)
色味はキャロムのブラックスチールに似ている。この8本の中では最も安価。ツヤ消しバージョンなどもあり、好みに合わせて選べる。
■キャロムショット ガンブルーカラー / メタルブルーコート
こちらは、塗っただけでは単なるメタリック(ラメ入り)塗装になってしまうので、磨いたりクリアーを吹いたりする必要がある。
その他
■キャロムショット ジルコニアクリスタル
いわゆるクリアー塗装だが、非常に硬度が高く(金属と同じ8H)、亜鉛ダイキャストにも対応している。(クリアーラッカーはあくまでプラスチックや塗装用)
インドア向きウェポン 辛口比較レビュー
インドアウェポン 辛口比較 インプレッション
インドア戦は近接戦(CQB)となることが多いため、遠距離での有効射程よりも、よりコンパクトで瞬発力を含めたファイヤーパワーや機動力、回頭性が欲しいところである。パワー(初速)はそれほど必要ではない。ここではインドア戦で戦力を発揮できる、小型の各種エアーガンの特長を比較してみた。基準として全長が510mm以下(ストックを縮めたとき)のエアガンをピックアップしている。
インドアやCQB戦向けと割り切った場合、最大有効射程はとくに問題にならず、初弾発射スピード/回転速度/拡張性、などが主な評価ポイントとなってくるだろう。もちろんチューニングすれば色々変えることはできるが、ここではノーマルに関してのみ簡単にレビューしている。適性は◎○△の3通り。
【電動ガン】
東京マルイ P90 適性:○
○:常に安定した射撃姿勢に矯正されるデザイン (ハンドガンのような片手撃ちも可能)。小型軽量ながら300連射撃が可能。フィールドストリップの容易さ。ライティングデバイス等の取り付けが容易。
×:多弾マガジンの給弾不良
×:射撃姿勢を強制される。トリガープルがやや重い。標準ドットサイトの径が狭く位置が低い。
×:積極的な攻撃にはあまり向いていない。
東京マルイ SIG552、G36C 適性:○
○:非常に軽量で機動力が高い。フォールディングストックでかなりコンパクト。
○:あらゆる拡張性の高さ。トリガーフィーリングが良好。
×:SMGではなくアサルトライフルサイズ。
東京マルイ HK MP5-R.A.S/ MP5A5/ MP5K-PDW 適性:◎
○:シンプルで使いやすいスタンダードデザイン。RASは拡張性も含めパーフェクトの領域。
×:ベテランならもう見飽きてしまったであろうデザイン。
×:スイッチ仕様でセミオートが時々発射不可。
×:PDWはロングマガジン装着時フロントグリップ周辺がタイト。ライティングデバイスはそのまま付けられない。
東京マルイ G3SAS 適性:◎
○:箱だしで500連射撃が可能。拡張デバイスや各種ストックも取り付けて楽しめる幅広さ。
×:G3ベースのため大柄なレシーバー。
東京マルイ UZI 適性:△
○:非常に軽量でハンドガンライクに片手でも構えやすいデザイン。安定した命中感。
×:拡張性の低さ
×:初弾および連射時の回転の遅さ。アイアンサイトが見難く光学サイトもポン付け不可。
東京マルイ MP7A1 適性:◎
○:バランスがよく使いやすいデザイン。拡張性の高さ。
○:無駄の無いメカボックスとサイクル=初弾発射の速さ。
×:プラスチック然としたデザイン、引ききった感じがしないトリガータッチ、
×:標準バッテリーの容量の少なさ(ニッカド500mAh)
東京マルイ Vz61スコーピオン 適性:○
○:メタルボディの重厚感。最もコンパクトながら370連マガジンが使用できる。
○:無駄の無いメカボックスと発射サイクル=初弾発射の速さ。
×:拡張性の低さ。標準バッテリーの容量が少ない(ニッカド500mAh)
東京マルイ MAC10 45ACP 適性:○
○:安定した片手射撃ができる。照準無しでも当てやすい。
○:グリップインマガジンの機能性が優れている。480連マガジンが使用できる。
×:拡張性の低さ。標準バッテリーの容量が少ない(ニッカド500mAh)
ガスブローバックSMG
ブローバックガスガンは、初弾の出足(トリガーレスポンス)と回転スピードが早く、夏のインドアでは強い。ガスブローバックゆえの撃ち味の面白さ⇔不安定さは全機種共通であるが、快調なシーズンでも、一度に撃てるのは10~20連発程度と考えたほうが良い。
WA ミニUZI 適性:◎
○:激しく鋭いブローバック感/リアルな操作感/使いやすいストック
×:命中精度にばらつきあり/反動による照準ブレ/拡張性の低さ
×:マガジンの冷えが早い/重すぎるマガジン
KSC M11A1 適性:◎
○:命中精度の高さ/回転速度の速さ/軽く切れの良いブローバック
○:リアルな操作感/比較的軽いマガジン
×:回転の速さによるローディング不良やガス吹き/サイティングのしにくさ
マルゼン MP5K/ Vz61スコーピオン 適性:○
○:気持ち良いハデな発射サウンド/回転速度の速さ
×:射程の短さ/集弾性の低さ/マガジンの重さ
KSC M93R/ G18C 適性:◎
○:マシンピストルゆえの機動性の高さ/充分な装弾数(38~50)
×:ローディング不良が起こる/マガジンの使い勝手
電動ハンドガン
何と言っても機動力の高さとファイヤパワーの両立が実現したモデル。
東京マルイ グロック18C/ ベレッタM93R/ USP 適性:◎
○:機動力の高さ、回転の速さ/多彩な拡張性/電動長物に遜色ない戦力
×:初弾レスポンスがガスブローバックに負ける。
×:ローディングツールが必要なワリバシ形多弾マガジン
×:ノーマルバッテリーの容量(USPで何とか改善)
×:電動長物以上に面白くない撃ち味 (だがインドアでのものすごい弾幕は面白い)
結論(!?)
この中でゲーム最強ウェポンは何か?と思い巡らせても、答えがでるわけでは無い。レギュレーション、例えば電動ガンオンリーなど「イコールコンディション」でのゲームなら、それほど差はでないだろう。強いて言えば電動ハンドガンの制圧力と、機動力の高さが有利である点は確かだ。
逆に、色々な銃のスクランブルでバトルをした場合、出会い頭の撃ち合い/バラ撒き合戦で有利なのは「ガスブローバックSMG」になるし、遠めの距離でピンポイント狙撃/多弾連射をするなら「電動ライフル or コッキングライフル」が有利になる。戦い方次第でもあるということだ。遮蔽物が多いので本当は両方の特性を兼ね備えていると良いが、現実はなかなか難しい。但しKSCのHK53あたりは両方兼ね備えているかもしれない(但し全長592mm)。個人的には、上記レビュー外ではあるが、機動力と自由度、初弾の瞬発力、信頼性をはかって、インドアでは普通のガスブローバック・ハンドガンをお勧めする所ではある。
上記コメントの「拡張性」うんぬんについては、本当に必要かというと、実は要らなかったりする。また、電動ガンに関して言えば、性能はどれもほとんど互角だが、実銃に起因する特徴や操作性があるので、デザインが好きなもの、扱いやすいものを選べばよいということになる。性能以外にも、運搬のしやすさ(かさばらない)や、バッテリーの持ち(ニッケル水素が使える)、装填のしやすさ、を備えていると管理負担を軽減できるので、そのような観点で選べば東京マルイP90、MP5KPDW、MP7A1あたりが一歩秀でていると言っても良いかもしれない。