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パワーソース の記事一覧

電動ガンをリポバッテリーに移行 〜 爽快なレスポンス!

2010/1/06 By: maxi カテゴリー: パワーソース


電動ガン リポバッテリー

先日、ARES G36C を購入したのは良いが、既存のNIMHミニ8.4Vバッテリーがきれいに収まらない問題があった。そのため、必然的にLipoバッテリーを導入することにした。随分前に、マルイ MAC10でLipo内蔵のカスタムを行い、その鋭いレスポンスに、もはや手放せなくなった感のあるLipoバッテリーだったが、フルサイズ電動ガンでは初めての導入になる。ただ以前、次世代M4用にテストで借りたことがあり、同じくレスポンスの鋭さは既に体感済みである。

LipoやLiFeバッテリーは現在、主に電動ラジコン用で販売されており、膨大な数のサイズや容量、出力の違いがある。まず悩むのは、一体どれにすれば良いのか?という点であり、初めての方は絶対に悩むポイントであろう。今まで、バッテリーのサイズなどで悩むことは無かったものだが、電動ガンにとってはLipoやLiFeはまだ「次世代」バッテリーの段階であり、現時点では自分で選んだり、事故防止のために扱いをしっかり学んでおく必要がある。
しかし難しく考えていても始まらないので、挑戦してみることをお勧めしたい。
LiFeバッテリーはまだ高価だが、Lipoはだいぶ値段もこなれて、入手しやすくなった。選択方法については、同容量であれば、今までのバッテリーよりサイズが小さくなっているため、極論で言えば「1.サイズ」「2.容量」「3.コネクター」の3点で決めてしまえば良いと思う。電圧は普通(ノーマル電動ガン)なら、Lipo 7.4V、LiFe 6.6Vを選択するのが普通である。どちらも、標準の8.4Vより低いように見えるが、実際リポは8.4V程度の電圧を出力するので心配はいらない。また後に触れるが、出力の係数はとりあえず20C以下が無難であろう。そこで、今回は比較的評判の良い、enRoute (エンルート) リポバッテリーに絞って検討してみた。

1. サイズ
NIMHのミニバッテリーは実測で 108×35×18 (mm) となっていたので、これより小さいものを選べば良い。
今回選んだのは、7.4V 1800mAh  91×30×17 (mm) となり、ちょうどNIMHのセル6本分のサイズに相当する。
その他、候補に挙がったのは、
7.4V 1300mAh 70×34.5×15 (mm)
7.4V 800mAh 102×20×12 (mm) などがある。

2. 容量
そのまま電動ガンに収納できるサイズの中では最も容量が大きかった1800mAhをセレクト。今でもM14などで使っているNicdラージ 1300mAhと比べると、この数年でバッテリーはどんなに進化したことか。ゲーマーとしてはうれしい進化である。M14などに使えば、相当な軽量化になる。

さて3点の中では、「3.コネクター」が一番難点で、一部、電動ガン用も市販されているものの、種類の豊富なラジコン用では、全てが電動ガン(ミニコネクター)とは異なる仕様となっているのがネックである。例えば、今回セレクトした、Enroute 7.4V 1800mAhでは、ラジコンでも主にレース用の「2Pコネクター」が標準であり、当然そのままでは使えない。変換コネクターも売っているが、ラージバッテリーサイズ用に限られる。しかし「バラ売りのミニコネクター」と、「ニッパー、電気ペンチ」があれば、カンタンにミニコネクター仕様にも出来る。次に手順を記載したので、挑戦してみよう、という方はご参考いただきたい。

◆リポバッテリーの取り扱い 注意事項
Lipoは充放電において必ず注意すべき点がある。充電に関しては、バランスコネクターによるセル個別の管理が出来る充電器が必須といっても良い。こちらは、コンピュータに任せておけば基本的に心配はない。
だが、放電に関しては大いに注意しなくてはならない。撃っていて回転が落ちたらすぐに使用を止めるという注意が必要である。何しろ接続間に挟んで使う、放電リミッター(3000円程度)が売られているほどで、放電のしすぎによるバッテリーパックの膨張には注意する必要がある。

EAGLE Lipo フェイルセーフ・カットオフシステム
リポが過放電にならないための安全装置。コネクター間につなぐだけのカンタン接続!
EAGLE Lipo フェイルセーフ カットオフシステム

Lipoバッテリーの出力について
LipoやLiFeでは、1800mAh 20C など、後半に出力の係数が記載されている。これは、1800×20÷1000=36A(アンペア) のように計算できる。この数字がどれほど高いのか、また負荷をかけるものなのかは、正直テスト段階ではあまり実感はなく、実際回してみるとレスポンスが10%増し?くらいで、標準ヒューズにも問題はない。電動ガン用に市販されているのは1200mAh 20C程度であるが、1800mAhでも特に問題は無さそうである。ただし、ゲームで連続使用するとどうなるのか、何発ぐらい発射できるか、など近々確認したいと思う。なおリポに限らず、基本的にゲーム時にはヒューズの予備などは持っていったほうが良い。

リポバッテリー 実装インプレ
コネクターの換装後、早速 ARES G36C に接続してみたところ、やはりNIMHよりもレスポンスがワンランク上がった。その場で入れ替えて試すと違いが良く分かる。フルオートはもちろんのこと、セミオートのキレは爽快で、これまでの電動ガン感覚、つまり発射までのタイムラグがほとんど払拭される。これなら存分に、セミオート戦なども気持ち良く出来るに違いない。次世代電動ガンでもテストしてみた。こちらも上々で、スタンダード電動ガンとも遜色ない、トリガーレスポンスを得られる。新しいパワーソースはますます、ゲームを楽しくさせてくれそうである。

コネクター変換作業 手順
エンルートのリポは2Pコネクターであったため、ここでミニコネクターへ換装するための手順を紹介。

▼まずは、1年半も生きながらえている NIMH と リポバッテリー のサイズ比較
ニッケル水素バッテリー = 108×35×18 (mm)
リポバッテリー = 91×30×17 (mm)
リポのほうがエッジがたっているが、ニッケル水素の両側の半円部分を切り落としたぐらいの幅であり、実装には全く問題がない。
東京マルイ(M4SOCOM→OK AK74MN→OK G36C→OK)ARES(G36→OK)
リポ ニッケル水素 比較

▼コネクター換装 1・・・カット
まずは、2Pコネクターの根元をニッパーで切って、ワイヤーストリッパーで5ミリほど皮をむく。ショート防止のため、片側ずつ作業したほうが良い。さすがに大電流が流れることを想定しているのか、電線が非常に太くて、3〜4ミリ程もあった。
リポバッテリー コネクター換装

▼コネクター換装 2・・・ミニコネクター取り付け
今回使用したミニコネクター。標準の2Pコネクターはラジコンの中でもレース用であり、パンチ(ダッシュ)力を得るために接触面積が広い仕様である。もちろん大電流を効率的に流すためだ。しかし、今回あえてミニコネクターにしたのは、既存の電動ガン側をいじらなくて済むことと、コネクター自身で出力を絞らせる意味がある。メカボックス側のコードはLipoバッテリーのコードより細いので、どうみても同量の電気は流れないことが推測される。つまり、このLipoに関しては本来のバッテリーのフルパワーはノーマル電動ガンでは出ないし、出す必要もないという観点である。
リポバッテリー コネクター換装

▼まず、ピンにコードを挟むが、このとき通常ならコードの皮を一緒にカシメる。しかし、それをやると、このコードの太さではコネクターに収まらなくなるため、電線部分のみでカシメを行った。そのため、あまり力を入れて引っ張ると、外れてしまう可能性はある。通常の接続ではコネクター自体を引っ張るので、問題は無いはずだ。それを嫌う場合は、少なめのハンダでくっつけてしまうのも手である。そして、ツールのギボシ部分(先端)を使ってカシメる。太い電線はミニコネクターのピンにはギリギリのサイズだった。写真は、カシメ完了の図。
リポバッテリー コネクター換装

▼コネクター換装 完了
カシメ完了後は、コネクターの表裏をちゃんと確認して、パチッとロックするまで差し込む。横のMIMHのように完成品とよく見比べながらやれば、間違いは無い。そのあと、もう一方のコードにピンを取り付けて、同様にセットすれば作業完了。
リポバッテリー コネクター換装

▼使った工具はこれだけ
ニッパーと圧着ペンチ(複合タイプ/ギボシ端子圧着+ワイヤーストリッパー)。なお、圧着ペンチにニッパー機能もついていたことに後から気づいた…
リポバッテリー コネクター換装

→電動ガン リポバッテリー の取扱い リポの特長 次のレビュー記事 (vol.2)

ニッケル水素バッテリーの扱い方 (vol.3) 〜突然の…1セルデッド

2009/12/18 By: maxi カテゴリー: パワーソース


ニッケル水素 バッテリー

←ニッケル水素バッテリーの扱い方 前回のレビュー記事 (vol.2)

ニッケル水素電池を不意に襲う、残念な事態
しばらくぶりのバッテリーネタとなるが、また、残念な事態が発生したので、悔しい思いを記録しておきたいと思う。前回のレビュー記事にあがった、下記NIMHミニバッテリーについては、現在も実に快調で、初めて「1年半以上」も生きながらえている、唯一の品である。充放電の容量計測が、1600mAhに満たない数値ではあるが、電圧は安定しており、まったく問題がない。

>[5] 8.4V 1600mAh ミニ・ザップド
>・購入後21ヶ月(2008/03)
>・過放電なし、好調な状態。

しかし・・上記[5]番の次に購入していた、[6] AKタイプ ザップドバッテリーが、あろうことか3ヶ月目(つまり10月)あたりに突然、1セルの寿命がつきてしまったようなのである。

[6] インテレクト 8.4V 1600mAh AK・ザップド
・購入後5ヶ月(2009/07)
・満充電保管、過放電なし、1セルがデッド。

やっかいなのは、1セルだけが問題というところで、

●100〜200発ほど撃つと、突然回転数が落ちて、7.2Vの状態になる。
→以前マルイUZIでわざと電圧を7.2Vに落としたニッケル水素を使ったことがあるが、こちらは100〜200発程度の発射後に勝手にその状態となる。(ただし撃ち続けることは可能)

●どのセルが問題か、バラして計測しないと分からない

ということで1セルが死んでいる以上、他のセルへの悪影響も考えられ、強固に溶接されている接続板を外すのも非常に手間なため、このあたりで使用を差し控えようかと考えている。せっかくのザップドであったにも関わらず、ハズレだったと諦めるしかないのかもしれないが、ここまでくると、ニッケル水素電池の不安定性にはさすがに懲り始めており、電動ガンの次のパワーソースは、LipoまたはLiFeへ完全移行してしまおうかと思う。MAC10 で使用しているLiPoは現在も快調であり、しっかりした充放電器を持って管理していれば、とくに不安になる必要はないが、使用の際は是非、知識を収集して理解のうえでご利用いただきたい。さて、ニッケル水素がなぜこうまでバラツキがあるのか、原因を色々考えてみた。

・インテレクト製セルの品質が悪い
セルの品質そのものに原因があることは大いに考えられる。他メーカーのものなら、もっとマシなのかもしれない。

・過充電を行った
大いにありうる。たとえ、オートカットの充電器だとしても、セルは7連になっていて、バラツキがあればどれか1本だけ過充電になっていた、ということもあるだろう。

・過放電を行った
保管状態からして無いはずではあるが、やはり使用しているうちに、7連のセルの1本だけが抜けてしまった、という可能性は否めない。ちなみに放電は1度も行っていない。

以上のことから言えるのは、NIMHの絶対的な管理は、基本的に無理だということではないだろうか。セルが直列7連になっていて、1セルあたりの管理や入れ替えもできない以上、いつどのセルがどうなってもおかしくない。あるいはセルの品質が良ければ、もっと長持ちするのかもしれないが、それでも「やってはいけないこと」をしていないはずなのに、知らないうちにそうなっていた、などは、悲しすぎる。
1セルあたりちゃんと管理ができ、安定性・パワー・瞬発力のある、リポやリフェに移行するのは当然の流れかもしれない。

→ 次のレビュー記事 「リポバッテリー」への移行 〜 爽快なレスポンス!

ニッケル水素バッテリーの扱い方 (vol.2) 〜賞味期限?と寿命

2008/8/31 By: maxi カテゴリー: パワーソース


ニッケル水素 バッテリー

←ニッケル水素バッテリーの扱い方 前回のレビュー記事 (vol.1)

ニッケル水素バッテリーはどれぐらいもつのか?
ニッケル水素バッテリーの寿命については、使い方などによって大きく変わりそうだが、どうやら性能を維持するにも「賞味期限」があるような事象を最近発見した。ただし、一言に賞味期限といっても、バッテリーのせいなのか私のズボラな管理のせいなのかは定かでは無いので、まずその点はご了承いただきたい。
各バッテリーには、購入して、使用しはじめた年月を記録してあるのだが、結論から言うと「約1年」で賞味期限が終わるのではないか?、ということで、下記に色々な例を示しておいた。

※購入時期は2008年08月時点から遡った年数となる。

[1] 8.4V 1100mAh ミニバッテリー
・購入まもなく過放電(放電器つなげっぱなし)により、完全にデッド

[2] 8.4V 1400mAh AK ウナギ バッテリー
・購入後2年 (2006/09)
・半年ぐらい放置したら、自然放電でカラになりデッド
・充電はでき一応撃てるが(回転数低下)、1日経つとカラになる

[3] 8.4V 1400mAh ミニバッテリー
・購入後1年6ヶ月 (2007/02)
・過放電は無く一応使えるが、目に見えて回転数が低下

[4] 8.4V 1400mAh ザップド AKバッテリー
・購入後1年(2007/07)
・過放電は無く一応使えるが、目に見えて回転数が低下

[5] 8.4V 1600mAh ザップド ミニバッテリー
・購入後5ヶ月(2008/03)
・過放電なし、好調な状態。

誤って放置してしまったものもあるが、基本的に1-2ヶ月に一度は使用を含めて、カラになっていないかのチェックを行っていた。使用条件や管理方法によって大きく変わると思うが、コンピュータ管理のできる高価な充放電器を買うよりも、1年毎にバッテリーそのものを買い換えたほうが安いのではないか、とも思う所である。(今のところ1Aの充電器と、放電器しか持っていない。)
もちろんそれは「ベストな状態」で使いたい場合に限るので、1年でローテーションを組むのは、回転数が鈍くなってセミオートのキレも落ち、気分的にスカッとしない点をどう受け取るか、という観点によるだろう。私は交換したいほうだ。何となくクルマのオイル交換と似ている(値段も!) また、こういった弱点を嫌ってニッカドに戻るという手もあるが、とくにミニやAKにおいては何本も管理しなければならない点を良しとするかどうか、が好みの分かれるところであろう。

高級チャージャーの薦め
2009.08に、ABCホビーの「AC/DCエキスパートチャージャー LiFePO4」を導入し、NIMHで最も懸念となっていた過放電の管理が容易になった。「バッテリー」は、ただでさえ中身の分からない物であるため、少しでも可視化できるコンピュータ・チャージャーを導入したほうが良い。それによりバッテリーの寿命を延ばせる(本来の寿命を全うできる)なら言う事はないだろう。

ABCホビー マルチ 充電器

→ニッケル水素バッテリーの扱い方 次のレビュー記事 (vol.3)